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風趣を添える住まいの折々

オーダーメイドの世界

オーダーメイドの世界

手軽さか究極のフィット感か

既製品はハンガーに吊るされたものを見、値段を確認し、試着しその場で手に入れることができます。家で言うとハウスメーカーの家と同じです。展示場で実際の家を体験することができます。

オートクチュールは材料集めから始まり、デザイナー、パタンナー、お針子さんという何人ものプロの手を渡ってはじめて完成に向かいます。全く同じ材料で異なる2人のジャケットを作ったとしても、手の長さ、肩幅などが違うので、完成する形は全く違うものになるのです。その場で服を交換したら、なんとも言えない着心地の悪さを感じることになります。その人特有の体の個性が服に反映され、時にはカバーし、時にはそっとアクセントとして形になっているからなのです。

糸

建築家との家づくりもまさに同じです。
時間をかけて頭の中の理想の暮らし、シーンを紐解き、信頼関係を築きながら完成に向かう。出来上がったものは他の家族には理解できないかもしれない、その家族にしか味わえない理想の詰まった家になるのです。

既製服は最大公約数に向けて生産されるので、トレンドとしては満足感がありますが、自分にとって必要ない長さ、ボタン、プリーツが入っているはずです。つまり妥協点もたくさんあるのです。

オートクチュール(建築家の家)は自分だけに作られたものなので、必要ないものはついていませんし、着心地(居心地)も抜群なのです。それでいて美しさがプラスされているなんて、もう言うことないですよね。時間と手間をかけた分、愛おしくなるし、ずっと大切にできるのです。自分だけのフィット感を求めて家づくりも考えてみてはいかがですか。

ミシン