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ハッピーエンドの処方箋

「資金計画書=見積書」ではない

実際のお話

●モデルハウスは素敵でしたが

そのお客様は、既にハウスメーカーで何度も打合せを重ねていましたが、なかなか思うように進まず困っているという状況でした。

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なんでも最初見学したモデルハウスがあまりにも素敵で感動し、こんな家にしたいと思っていたところ、たまたま行われていた「無料で間取り図作成」というキャンペーンを案内され、「ここしかない!」と思って計画をスタートしたとのことでした。

とは言っても、モデルハウスのイメージ通りとはいかず、希望通りの間取りができません。その上、金額がどんどん高くなってきて、「ちょっと待てよ、他も見た方が良いのか?」と思い直したという訳です。

そこで新たな工務店に家づくりのご要望を確認してもらい、プランと見積もりを提出いただくことになりました。

ある程度の話は進んでいますので、出来るだけ早めに正確な見積もりを提出しようと工務店は考えたようで、解体業者に現地の下見をさせることしたそうです。

●やっぱり元のハウスメーカーで

そして、その下見の当日です。解体業者から工務店へ連絡が入りました。お客様より「もう他社と契約したので見積りはいらないから下見は不要」とのこと・・・。

まあ、いろいろなお客様がいらっしゃいますから驚きはしませんが、そのハウスメーカーに不満も結構ありましたし、なんと言っても、あれからまだ1週間もたっていないので半信半疑な面もありました。

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どちらにしても確認しなくてはと連絡したところ、開口一番「ごめんなさい!」本当に契約していました。またまたキャンペーンです・・・。それを使うと、かなり金額を下げることができ、キャンペーンの残り枠があとわずかとの説明を受け、翌日には契約したとのことでした。正直、本当に大丈夫? と思いました。

こちらとしては、工務店もそれほどの作業を行ったわけでもなく快く了解いただけましたので、それで終わりとしました。

●忘れたころに連絡が

そんなことがあったことも忘れていたある日、2ヵ月程度たったころです。またそのお客様より相談にのって欲しいとの連絡がありました。なんとなく想像できますが、そのハウスメーカーと解約したいとのことでした。

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詳しく聞いてみると、契約時に含まれていなかった工事がどんどん増えてきて、総額が完全に予算オーバーとなってしまったとのこと。「だまされた!」とかなりご立腹のご様子です。

契約書を確認したところ、これかな? と思うものを見つけました。見積書の下の方に、少し小さい文字で、別途工事の欄があります。地盤改良工事や外構工事、給水管の引込工事など10項目以上の工事が明記されていました。そしてこれらの工事がどんどん追加となってきたと言うのです。

別途工事に対して、今までどの様な説明がされていたのかお聞きしましたが、最初にもらった資金計画書ではそれら別途工事の金額も含まれていて、説明もあったとのことでした。総額としてはかなりの予算オーバーになっていたようです。

契約前の正式な見積書を確認したところ、ほぼ希望金額になっていたので、キャンペーンで大幅値引きを頑張ってくれたものと思っていたとのことでした。別途工事がまさに別途とは思っておらず、また契約金額に含まれていないとの説明もなかったとのことでした。
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説明不足か思い込み違いか、ちょっと複雑な気持ちにもなりました。実は私も同じようにご紹介工務店とのトラブルでご相談を受けたことがあったのです。とは言え、ご紹介工務店にも契約の目がでてきたわけで、お怒りのお客様には少し気の毒ですが、「チャンス!」と思ったのも事実です。

●やはり解約となりました

結果として、そのハウスメーカーとは解約となるのですが、解約の意思を伝えても「はいそうですか」とすんなり進むものではありません。なんだかんだと交渉をかさね、腹立たしい思いもしながら、やっとのことで解約です。

不信感をもったままの思うように進まない打合せ期間や、解約に向けての期間など、ざっと半年程度の期間を要しました。途中ストレスにより体調を崩し、寝込んだこともあったそうです。

時間が無駄になっただけでなく精神的にもまいられて、とてもつらい体験となってしまったのでした。

なぜ起きてしまったのか