どうすれば回避できたか
●出来る事は早めに
今回、本当に過去のゴミ捨て場の件が原因になっていたのだとすれば、これは意趣返しでもあり、避けることができなかったかも知れません。
ただし、このような、完成間際でバタバタする事は避けれたハズです。私道掘削自体は決して特別な工事ではありませが、所有者の許可がいることは確実なので、早めに近隣へお願いができたハズです。
例えば、契約してすぐ後など、少なくとも近隣挨拶の時に「やばい」と思ったのであれば、その段階ですぐ行動するべきでした。その上で、調査、対策を練っていれば、もう少しスムーズに事は運んでいたのではないかと思います。
では、今回に限らず、私道の所有者から道路掘削の許可が得られなかった場合は、どうなるのでしょう。
基本的には何らかの形で許可が得られなければ工事を行うことはできません。
つまり所有者から得られない場合は、調停や裁判に頼ると言うことになるのです。
その際も、直接根拠となる法律がないため、個別の事情から判断されることになります。実際の裁判では、掘削を認められた例もあれば、認められなかった例もあるそうです。ちょっと怖いですね。
●こんなこともありました
近隣トラブルは、はたから見ていると些細なことと思っても、当事者は大きな問題として受け止めていてる場合もあるようで、人によってさまざまです。そして、いつか仕返ししてやろうと思っている人もいるのです。
他のお客様のお話ですが、工事中、隣より「窓の位置を変えろ!」 とクレームがありました。それも民法の規定によってです。後でわかったことですが、昔、その隣も建て替えの時に、そのお客様のおじい様から同じことを言われ、大変悔しい思いをしたそうです。10年以上も昔のことです。そして、いつか言い返してやろうと、ずっとその機会を待っていたとのことでした。
何はともあれ、建築においては、知らないうちに誰かに迷惑をかけているものです。そしてそれは、自分の時も相手の時も同じです。お互いさまの精神で望みたいものです。