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建築家・高野さんの住まい

「縦路地の家」の終点

続いて3階にお邪魔します。

3階上がってすぐに、なんと庭園が広がっています。築9年とは思えない、整った佇まいの庭園。

そして、その庭園の奥にはお茶室が見えます。

お茶室の前の床だけ、木の床とは違う石の材質でできていました。

高野さん「(床材は)洗い出し※にしてあります。3階ですけど、にじり口(茶室の入り口)のようなイメージ。

この家は「縦路地の家」というタイトルにしていて、ここが最後です。

縦の路地を上がってきた、ここが終点のようなイメージ。そして縦路地の一番奥に庭があるという。こんな小さい家だけど、「奥」を作りました。」

※洗い出し:表面を洗い出して、砂利などの骨材を表面に露出させた仕上げ。砂利が敷き詰められたような仕上げとなる

———

にじり口からお邪魔したお茶室は空間3畳。天井の高さが抑えられ、目前には先ほどご紹介した庭園が広がっていました。広ければ居心地が良いわけではないということを体現してくれている空間です。

お茶室には、お茶碗が飾られており、なんと高野さんご自身の作品だそう。お茶に陶芸。建築家の方は建築以外にも造詣が深いのですね。

お茶室から庭園を眺めていると、その奥にもう一部屋あるのを発見しました。

高野さん「あれは屋根裏部屋です。」

それはお邪魔せずにはいられません。スタッフ川村、カメラワークを保ちつつ緊張の面持ちで屋根裏部屋に続く梯子を登って上がります。

階段を上り切ると、屋根の形にスパッと切られた低い天井のある小さな一室がありました。窓からは先ほどの庭園が広がっているためか、体感面積が広く感じられます。

計算された設計によってここまで広さを調整できるものなのですね。

ストーリーのある家

縦のつながりが計算され尽くされた高野さんの自邸は、その縦のラインの中にストーリーがありました。

当初「縦路地の家」と聞いたとき、私は頭の中で無意識に「裏路地」を想像していました。

こうして下から上までご案内いただいて、「縦路地の家」の言葉の持つ意味が、とてもしっくりと馴染んだように感じられます。

高野さんの自邸だけではなく、高野さんの建てられたその他のお家にもきっと素敵なストーリーがあるのでしょうね。施主のストーリーを感じて建てられたお住まいにも、是非お邪魔してみたい気持ちになりました。

まだご覧になっていない方は是非、InstagramのIGTVをご覧ください。
ストーリーはもちろん、美しい螺旋階段と障子は是非ご覧いただきたいポイントです。

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