限られた空間で抜群の機能性をもつ家

安心感をデザインする

個室は気配を感じることができるよう、壁上部がガラスで仕上げられています。
扉は引き戸。写真ではちょうど引き込まれている扉がガラス越しに写っています。

これならお互い干渉しすぎず、気配を感じることができて安心感が持てます。
お風呂やキッチンもストレスのない生活動線になっていました。

最も驚いたのは、キッチン後ろにあるパントリー。この棚も建築家が物の量と機能性を住まい手の方と細かく打合せをしてできたもの。

パントリーというと、できるだけ多く収納を!と考えてしまいますが、この家では家具を配置したように、あえて上部が空いている作りになっていたのです。

建築家の杉浦 充さんに聞くと、天井まで壁を立ててしまうと圧迫感がでてしまうそうです。さらに、明るい色で塗装された天井に光を反射させて奥まで届かせることができるように提案したとのことでした。

マンションでは廊下に近い部屋は暗がりになりがちです。その言葉を伺った後に改めて奥の部屋に行ってみると、パントリー上部の天井に反射された光が確かに届いているのです!言われなければ気づかずに「明るいな」で終わってしまうところでしたが、こんなことまで考えているのだと驚きました。

居心地良さができる理由

建築家は間取りや仕上げをまとめるだけではなく、こういった建築家にしか予測できない「ここが暗くなりそう」「ここが無駄なスペースになりそう」などの問題を最初から創造して、解決法を具現化してくれているのですね。

住まい手の方にとって、まさに無駄のない生活しやすさがデザインされ、全体のまとまりが生まれることを改めて実感しました。これこそが、建築家との家づくりの醍醐味!

そんな効果をいたるところにちりばめ、取り入れているから、無意識に居心地良さを感じるのだな、としみじみ思いました。

デザインされた照明も室内の雰囲気にぴったりとあっていました。

机に向かうことの多いお客様の書斎は、景色のいい窓辺に作られていました。
ふと仕事の手を休めると、そこにはこの家一番の眺望が待っています!
在宅勤務の方も増えていますが、この配置は参考になるかもしれませんね。

コロナ禍、リノベーション需要も高まってきていますが、こんなにも考え抜かれた、住まい手にとって一番居心地のいい家をつくってもらえるなら、私もリノベして暮らしたい!そんなことを思わせてくれる体験でした。