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旗竿地で2台駐車|回転不要を叶える設計術

旗竿地で2台駐車を叶えたい

都市部の住宅地では旗竿地(竿部分が細長く道路に接続する土地)を選ぶケースも少なくありません。

今回ご紹介するのは、軽自動車+普通車を想定し、最低2台分の駐車スペースを確保したいと考えたK様ご夫婦(30代・小学生のお子様2人)の事例です。土地購入の段階から「竿部分の幅と角度で駐車が難しくならないか」が大きなテーマになりました。

後悔しないために知っておきたい3つのこと

1.竿部分の幅・角度と車種制約の関係
2.前進入庫・前進出庫の動線計画の重要性
3.門扉位置やセットバックによる使い勝手の工夫

竿部分の幅・角度が生む駐車計画のジレンマ

K様(30代ご夫婦・小学生2人)は、都市部の利便性を重視して旗竿地を購入。しかし竿部分の幅が限られており、普通車2台を並列で停めるには難がありました。竿部分の角度によっては、車を回転させないと出入りできないケースもあり、日常の使い勝手に不安が残りました。

「とにかく回転せずに出し入れしたい」という思いから、当初は縦列駐車を検討しましたが、夫婦で異なる時間に出勤・帰宅するため、奥の車を出すたびに手前の車を動かすのは現実的ではありませんでした。さらに、門扉の位置や道路との接続部分のセットバックをどう計画するかによって、駐車のしやすさが大きく変わることに気づきました。

軽+普通車運用設計か、普通車2台で敷地効率重視か検討した選択肢は2つ

A:軽+普通車で運用設計
 ・メリット:竿部分の幅制約をクリアしやすい。前進入庫・前進出庫が可能。
 ・デメリット:車種選択に制約があり、将来の買い替えで不便になる可能性。

B:普通車2台で敷地効率重視
 ・メリット:車種選択の自由度が高い。家族構成やライフスタイルの変化に対応可能。
 ・デメリット:竿部分の幅や角度によっては回転が必要になり、動線計画が難しい。

K様は当初普通車2台を想定していましたが、「日常の出し入れのしやすさを優先したい」と判断し、軽+普通車の組み合わせを選択されました。

マッチングコーディネータの視点!

これまでの相談で多いのは「駐車台数だけを優先して、出し入れの動線や門扉位置を考えていなかった」という後悔です。旗竿地では竿部分の幅や角度が制約となるため、工務店に要望を伝える際は以下の3点を整理することが大切です。

・前進入庫・前進出庫を可能にする動線を優先すること
・車種の組み合わせ(軽+普通車か、普通車2台か)を明確に伝えること
・門扉位置や道路との接続部分のセットバックをどう計画したいかを示すこと

これらを整理して工務店に伝えることで、提案の精度がぐっと上がり、旗竿地特有の制約を踏まえた最適なプランが得られます。

K様が選んだのは「前進入庫+門扉セットバック」

最終的にK様は、竿部分を広めにセットバックし、門扉を奥に配置することで前進入庫・前進出庫を可能にしました。軽自動車と普通車を並列で停められる計画とし、日常の出し入れストレスを減らすことに成功しました。

これにより、将来の車種変更にも柔軟に対応できる外構計画となりました。

“駐車台数”だけでなく“出し入れのしやすさ”を描くことが大事

旗竿地の駐車計画は、単に2台停められるかどうかではなく、竿部分の幅・角度・門扉位置を含めた動線計画が重要です。前進入庫・前進出庫を可能にする工夫を取り入れれば、毎日の使い勝手と満足度が大きく変わります。