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「停電になったら、仕事も生活も全部止まってしまう…」
そんな不安を抱える共働き家庭が、今注目しているのが“太陽光発電と蓄電池”を活用した停電対策です。
今回は、在宅勤務・冷蔵庫・通信環境を確保しながら「停電でも暮らしが止まらない家」を実現したご家庭の事例をもとに、共働き世帯にとっての“レジリエンス住宅”の考え方をご紹介します。
停電のたびに不安になる──共働き家庭のリアルな声
「以前の台風の時、丸一日停電して、家族全員が右往左往でした」
そう語るのは、千葉県在住のT様ご夫婦(40代・共働き)。二人のお子さんもまだ小さく、日中は夫婦ともにリモートワークが中心です。
停電中は、 ・冷蔵庫の中身が心配 ・仕事のオンライン会議に接続できない ・スマホの充電が尽きて連絡も取れない といった不安が一気に押し寄せ、家庭内は軽いパニック状態に。
そんな経験を経て、家を建て替えるタイミングで「停電でも生活が続けられる家」にしたいとご相談をいただきました。
太陽光+蓄電池に踏み切った理由
もともと太陽光発電には関心があり、売電を前提に検討していたというT様。
しかし設計士との打ち合わせを重ねる中で、「売るより自宅で使う方が、安心と経済性を両立できる」という考えに変わっていきました。
・5.6kWhの蓄電池を設置 ・冷蔵庫/Wi-Fiルーター/照明を非常用回路に接続 ・昼間は太陽光、夜は蓄電池でカバー という構成で、非常時も生活インフラを維持できるよう設計。
さらに、将来的にはEV(電気自動車)からの給電も視野に入れ、V2H(Vehicle to Home)の配線も事前に準備しました。
“蓄電池なし+売電重視”との比較と選択の決め手
T様が最後まで迷ったのが、「蓄電池を導入するか、太陽光だけで売電重視にするか」でした。
確かに、売電のみを重視すれば初期費用は抑えられ、導入後の手間も少ないというメリットがあります。
しかし、最終的にT様が重視したのは「もしもの時、家族の安心が買えるかどうか」。
・昼間の在宅勤務 ・夜間の冷蔵庫や通信の維持 ・子どもの安全確保 といった視点から、 「電気を“売る”より、“自分たちの暮らしを守る”ために使う」 という選択をされました。
共働き世帯にとっての“新しい当たり前”とは?
これからの住宅は、“もしもの時に暮らしを止めない”設計が求められます。
特に、在宅勤務が常態化した今の時代、停電によって「仕事も生活も全部ストップ」することは、収入や生活の安定に直結するリスクです。
T様のように、
・太陽光+蓄電池+非常用回路+EV連携
といった設備の組み合わせは、共働き世帯にとっての“新しい当たり前”になっていくかもしれません。
「うちも停電対策を考えたい」 「蓄電池って実際どう選べばいいの?」等、そのご家族によって目的やお悩みも様々だと思いますが、その解決のためには、何よりもご自身の生活スタイルをしっかり考えることが重要です。
マッチングコーディネータの視点!
「蓄電池って高いんでしょ?」というお声は多いのですが、売電価格の下落や電気代の上昇を考えると、“家庭内で自給する”方向性が注目されています。
特に、共働き家庭のように「日中に家に人がいる」「仕事・生活インフラを止められない」というライフスタイルでは、
・停電時の安心感 ・電気代の平準化(ピークシフト)
・将来的なEV連携
など、複合的なメリットが得られます。
ご自身の生活スタイルを考えることで、先入観にとらわれず、ご家族にあった方法を見出せる可能性が高まるはずです。

