白アリは、単純な生物で、とりあえず目の前にあるものを何でもかじるという習性があります。
主に木材を食べますが、木材だけを好んでいる訳ではなく、木材以外でも断熱材や金属ケーブルなど、好き嫌いなく何でも食べてしまいます。
家の場合、白アリは土の中を基礎に沿って前へ前へと進み、基礎のコンクリートが柔らかければ、そのコンクリートを食べながら進んでいきます。
また、基礎を造る際にコンクリートを打ち継いだ場合、その打ち継ぎ部分の処理が施されていないと、白アリはその継ぎ目からも侵入していきます。
白アリ対策は、家を建てる前、建てた後に気を付けなければならないことがあります。
家を建てるとき
なるべく基礎は継ぎ目のない、一体として打設をするのが好ましいのですが、もし打ち継ぎをするのであれば、継ぎ目部分に隙間ができない様に処理を施しましょう。
土台や柱などは、地盤面から1mくらいの高さまで薬剤による防蟻処理を行う方がよいでしょう。
ただし、薬剤によっては人体に影響を及ぼすものもありますので、よく調べて選んでください。床下などは点検ができるように点検口を設け、なるべく床下の高さを確保しましょう。点検ができることにより、被害の早期発見、早期駆除につながります。
通風・換気
建てた後の対策としては、湿気を除くことです。白アリは光と風に弱いので、床下だけでなく家全体の風通しを良くしましょう。これは白アリの発生だけでなく、木を腐らせる「腐朽菌」の発生を防ぐことになります。
一般的に湿気が原因の場合、白アリ被害と思われがちですが、この腐朽菌による被害も大きいのが事実なのです。通風、換気を心がけることによって白アリ被害と腐朽菌による被害の予防になります。基礎の換気口は、床下の通風を確保するための大事な場所ですので、通風の妨げになるような物を置かないでください。
蟻道を見つけたら
基礎部分や床下の木部に、土で造られたトンネル状の通路がないかを点検しましょう。それは白アリが糞でつくる「蟻道」という白アリの通り道です。
蟻道があるということは、白アリはどこかしらを食べ、糞をしているということなので、被害が発生しているということになります。この場合は、信頼のできる業者に依頼し、駆除処理をしてもらいましょう。