年収の数倍の金額を借入れ、長い期間にわたって返済を続ける住宅ローンは、金利のわずかな違いでも、総返済額に大きな差が生まれます。少しでも有利なローンを借りるために、各金融機関の情報を集め比較検討することが大切です。
金利
金利
利用可能な金融機関の金利をすべて調査をしましょう。一般的に融資基準が厳しいほど金利は低く、借りやすいものほど金利は高くなります。
→参考:住宅ローン金利一覧
金利タイプ「固定型」と「変動型」
住宅ローンの金利タイプには3つの種類があります。
・変動金利型
・固定期間選択型
・全期間固定金利型
変動金利型や固定期間選択型の金利は、完全固定型の金利よりも低い金利となっています。
しかし、長い返済期間を考えると、固定金利型は返済額が確定するため計画的な支払いが可能となります。長期的な視野で金利を選ぶことが大切です。
融資諸費用
各金融機関によって、融資手数料やローン保証料、団体生命保険料、火災保険料の費用は異なります。
特にローン保証料は、一般的に融資基準が厳しい金融機関ほど低額になり、借りやすい金融機関ほど高い傾向があります。
また、土地と建物の住宅ローン契約を2つに分けて結ぶ場合や複数の住宅ローンを借りる場合は、融資手数料や金銭消費貸借契約書に貼付の印紙がそれぞれ必要となります。
さらにお金を借りた後に発生する金利タイプの変更手数料や、繰り上げ返済手数料も各金融機関により異なります。
団体信用生命保険
住宅ローンを利用する場合、団体信用生命保険への加入が必須条件となります。
なお、フラット35は、団体信用生命保険に加入しない場合も利用が可能です。
最近では持病がある人向けに加入条件が緩和された「ワイド団体信用生命保険」を用意している金融機関もあります。病歴などによっては団体信用生命保険の内容も考慮にいれて金融機関を比較、検討も必要となります。
融資実行の条件
住宅ローンは、マンションや建売住宅などの完成物件の購入に適した設計がされており、段階的に建築を進めていく注文住宅の場合、「建築会社への支払いのタイミング」と「金融機関からの融資の実行のタイミング」が合わないことがあります。
建替えの場合は、まだ家が完成していない中間時の支払いも融資実行が可能な場合がありますが、新たに土地を購入して家を建てる場合は、原則として土地の引渡時に1回、建物の完成時に1回としている金融機関がほとんどです。
しかし、土地引渡時、建物完成時の2回に加えて融資実行の回数を増やせる金融機関もありますので、依頼先の支払い条件に応じて柔軟に融資実行のタイミングや金額の割合を調整できるかどうかを確認してください。
交渉しやすい金融機関
まずは長年給料が振り込まれている口座や、水道・ガス・電気の引き落とし口座がある金融機関に相談してみましょう。
勤務先の提携金融機関があれば、金利の優遇や保証料の免除が受けられるなどの措置がありますので、提携している銀行がないかを勤務先にご確認ください。
また、土地を購入する際の不動産仲介会社や建築を依頼する住宅会社によっては、提携の金融機関から金利等の優遇を受けられることもありますので、確認をしてみましょう。