「毎年、家族全員が花粉症でつらいんです…」
そう話してくださったのは、東金市でご相談いただいたM様ご一家(30代・共働き・小学生のお子様2人)。春先になると、くしゃみ・鼻水・目のかゆみに悩まされ、洗濯物はすべて部屋干し。それでも室内に入り込む花粉に、困っていらっしゃいました。
「できることなら、花粉を家に入れずに暮らしたい」
そんな想いから、私たちマッチングコーディネーターにご相談いただき、設計段階から“花粉症に強い家”を前提とした住まいづくりが始まりました。
花粉を「家に入れない」ための工夫とは?
最初にご相談いただいたのは、春先に体調を崩されたことがきっかけでした。
「薬も飲んでますが、家の中でもずっと症状が続くのがつらくて…」
そこで注目したのが、家に花粉を持ち込まないための“侵入経路の遮断”でした。
・玄関に二重扉のエアロックを設置
・その中に衣類用のエアシャワー&収納スペースを設計
・花粉を家の中に持ち込まない動線を計画
さらに、窓開け換気を極力減らすため、
・第一種全熱交換型の24時間換気システムを採用
・高性能フィルターと空気清浄機を併用
といった「室内空気の質を守る仕組み」も設けました。
“部屋干し”を快適にする洗濯動線の工夫
もう一つの課題は、「洗濯物を外に干せない」という日常でした。
「部屋干しだとニオイが気になるし、乾きにくくて…」
この悩みに対しては、
・脱衣室に隣接したランドリールームを設置
・除湿機&乾燥機能付き換気扇を併用
・そのまま隣接のファミリークローゼットへ収納可能な動線
という、“干す・乾かす・しまう”が1ヶ所で完結する間取りが提案されました。
玄関エアロック導入 vs 機器強化で迷った末に
当初は、設備コストを抑えるため「通常玄関+高性能空気清浄機」で対応する案も検討しました。
けれど、M様が最終的に選んだのは、
・玄関まわりに予算を集中
・エアロック空間を“玄関収納+花粉対策”のハイブリッド空間に
・空気清浄機は必要最低限にとどめる
という「建築的に花粉をブロックする」方向性でした。
「今は、玄関で“外の自分”と“家の自分”を切り替える習慣ができて、精神的にもラクです」
とお話くださった奥様の笑顔が、とても印象的でした。
「家の中がいちばん快適」であるために
M様ご一家がこだわったのは、「薬や空気清浄機に頼りすぎない花粉対策」でした。
家の設計段階から、
・玄関での遮断
・空気の質の管理
・洗濯の動線最適化
といった“暮らしの動線と設備”をリンクさせたことで、花粉症でも快適に過ごせる住まいが実現しました。
機器や設備で解消する方法もありますが、導入コストを考えると予算オーバーで採用できないこともあるかもしれません。でも、意外にゾーニング計画や導線、間取りといった建築的なアプローチで解消できる問題もあります。
花粉症に悩むご家族だけでなく、ゾーニング計画や導線、間取りそのものの工夫で問題を解消したM様のケースは、違う問題を抱えるご家族にとっても参考にしたい考え方です。
マッチングコーディネーターの視点!
★マッチングコーディネーターの視点!
M様が抱えていたのは「家の中にいてもつらい」という、見えづらいストレスでした。
特に印象的だったのは、
・お子さんの目のかゆみがひどく、夜も寝づらい
・洗濯物の部屋干しで室内が雑然とする
といった“日常の困りごと”が、家の設計でかなり解消できたことです。
これは、
・花粉の侵入を遮断する設備計画
・洗濯動線に特化した間取り
という2軸を明確にしたことがポイントになったのではないかと思います。



