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「家は欲しいけれど、ローン返済が本当に大丈夫か不安…」そんな声を多く耳にします。特に、今は共働きでも将来的に働き方が変わる予定のご家庭では、金利や返済期間の選び方が大きなカギになります。今回は、共働きのT様ご夫婦が実際にたどった資金計画のステップをもとに、住宅ローンの不安を軽くする具体策をご紹介します。
知っておきたい3つのポイント
- 無理のない資金計画の立て方
- 金利タイプ(固定・変動)の選び方
- 共働き世帯が将来を見据えて組むローン戦略
T様のケース
T様ご夫婦(夫38歳・妻35歳、小学生1人)は、共働きで世帯年収は約850万円。ただし、5年後には妻がパート勤務に変わる予定です。
住宅展示場で「変動金利なら毎月返済額は抑えられます」と勧められたものの、金利上昇リスクが心配。固定金利は安心だけど割高で、頭金も500万円しか用意できません。「借りられる額」と「返せる額」の違いが分からず、家づくり自体を躊躇してしまっていました。
「今払える」より「将来も払える」計画に!
住宅ローンは、金利タイプ・返済期間・借入額の3つのバランスで成り立ちます。
特に将来的な収入変動が見込まれる家庭では、「今払える」より「将来も払える」計画が重要です。
T様の場合は、まず住宅ローンシミュレーションを3パターン作成しました。
・全期間固定金利(35年):安心だが月々返済はやや高め
・変動金利(35年):月々返済は低いが金利上昇リスクあり
・固定10年+その後変動:最初は安心、10年後に見直し
この比較により、T様は「固定10年型+繰り上げ返済」を選択。
最初の10年間は共働き収入で安全運転、教育費が増える前にローン残高を減らす計画にしました。
さらに、住宅ローン控除の恩恵を最大化するため、頭金はあえて少なめにし、現金は手元に残す形に。
「返済の見通しが立ったことで、家づくりを前向きに進められた」と安心した表情で話していました。
役立つ3つの考え方を整理すると・・・
1. 返せる額を基準にする
銀行が提示する「借入可能額」は、あくまで最大値。将来の働き方や教育費を考慮し、
無理のない月返済額を基準にしましょう。
2. 金利タイプはライフプランと合わせる
全期間固定金利:安心重視、支出が安定
変動金利:初期負担軽減、ただし金利上昇リスクあり
固定期間選択型:一定期間だけ固定、その後見直し可能
3. 控除や保険も含めて検討する
住宅ローン控除や団体信用生命保険(団信)の内容によって、実質負担が変わります。
控除期間中に繰り上げ返済する戦略も有効です。
マッチングコーディネータの視点!
資金計画の不安は「数字の見える化」で大きく減らせます。
特に将来の収入変動や教育費を織り込んだシミュレーションは必須。
住宅ローンは“借りる金額”よりも“返せる金額”が大事です。
また、複数の金利タイプを比較して初めて、自分たちに合ったローンが見えてきます。
今日できる一歩は、3つのローンパターンでシミュレーションを取ってみてください。
金利や返済額の違いを数字で比較すれば、見えなかった不安が自信に変わりますよ。
⚠️ ご注意
ここでご紹介した金利タイプや返済計画は、T様ご夫婦のケースをもとにした一例です。
最適な条件は、金融機関ごとの商品内容だけでなく、ご家庭の収入やライフプランによっても変わります。
また、住宅ローン控除などの制度は年度ごとに変更される場合があるため、最新情報は公式サイトや金融機関でご確認ください。