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前回のコラムでは、私自身が家族に工務店マッチングサービスの受付を行い、候補の工務店リストを作成しました。
思っていた以上に時間はかかったものの、家族の本音を引き出し合う時間になり、両親と私、それぞれの価値観や優先順位がくっきりと浮かび上がってきました。
工務店の選定基準を決める
話し合いの中で、まず最初に共通して出てきたのが「工務店の選定基準」でした。
家族三人で整理した条件は、次のとおりです。
・造作または既製品で、作りつけの家具に柔軟に対応してくれる
・断熱性や耐震性が高め(数値のこだわりはない)
・外観に強いこだわりがあるので、その点を丁寧にくみ取ってくれる
また、価格帯については「少し安め」から「少し高め」の工務店まで幅をもたせ、選択肢を広く残すことにしました。
マイページでの情報収集が、「暮らしを想像する時間」へ
工務店マッチングサービスの受付後は、二回目の電話をコーディネータから受ける流れになっています。その電話を受ける前に、候補の工務店情報が一覧で確認できる「マイページ」を、母と一緒に見ておきました。
マイページには、各工務店の公式サイトの案内だけではなく、
・会社ごとの特徴
・保証内容や点検頻度
・ザ・ハウス経由で建てたお客様の施工事例
など、“工務店選びの判断軸となる基本情報”が整理されています。画面を見ながら母と話していると、いつしかただの情報収集ではなくなり、
「このお家すてき」
「この工務店さん、現場がきれいなんだね」
「こういう雰囲気、うちにも合うかもしれない」
と、未来の暮らしを想像する時間に変わっていきました。
マイページは、単なる情報収集ではなく、家族の会話を引き出し、価値観の共通点や違いを浮かび上がらせる「きっかけ」にもなるようです。
マッチングサービス二回目の電話を「施主の家族」として受ける
いよいよ二回目の電話の日を迎えました。受付で聞き取った要望をさらに深掘りしたり、候補の工務店とのマッチングを具体化していく大切な工程です。
今回は、母と二人で二回目の電話を受けることにしました。私はザ・ハウスのスタッフでもありますが、この場では完全に「施主の家族」として臨むことにしました。
「工務店マッチングサービスのだいご味」は、この時間に詰まっていた
工務店に直接問い合わせる場合、質問したいことがあっても、どこか構えてしまうものです。私自身、ハウスメーカーや展示場を訪問した際に同じような緊張感を覚えて、十分に質問ができずに帰ってしまった経験がありました。
しかし、工務店マッチングサービスでは、それがありません。
なぜならば、第三者であるコーディネータが聞き役になることで「安心して本音を話せる時間」が生まれるからです。
営業を目的とする立場ではないので「こんなこと聞いていいのかな?」という小さな疑問でも、気兼ねなく投げかけられる、それがコーディネータという存在です。私はこの「マッチングサービスのだいご味」を、二回目の電話で強く実感しました。
このとき私が意識したのは「遠慮しない」という姿勢でした。普段なら母に任せがちな部分も、あえて「私はこうしたい」「こういう雰囲気が好き」と言葉にするように意識しました。理由はとてもシンプルです。どれだけ経験豊富なコーディネータが相手でも、思っているだけでは伝わらないからです。今回対応してくれたコーディネータの八谷は、住宅業界30年の大ベテラン。それでも、話さなければ私たち親子の心の内側まで読み取れません。
希望だけでなく「これは避けたい」という今の家の反省点まで、率直に話すことを心がけました。その正直さに応えるように、コーディネータの提案もどんどん深まっていきます。
惹かれなかった工務店が「気になる工務店」へ変わる瞬間
工務店の候補リストの中には、最初は特に惹かれていなかった工務店もありました。しかしコーディネータの説明を聞いていくうちに、その印象は大きく変わります。
ウェブサイトからは伝わりにくい強みや、私たちと似たような条件で建てた施主の事例を含めて「第三者だからこそ語れる情報」が次々に出てくるのです。
コーディネータと言葉を交わすほど曖昧だった思考は整理されて、“家づくりの軸”がくっきりと見えてきました。そして、その工務店が「複数ある比較対象のひとつ」としてではなく「重要な選択肢の一つ」に変わった瞬間がありました。
これこそ、第三者が伴走する工務店マッチングサービスならではの価値だと感じました。
最終的に、その工務店を含め、面談を希望する4社を選びました。
「連名で施主に」という提案
この二回目の電話では、思いがけない“もうひとつの転機”もありました。
私はずっと「母が施主で、私はサポート役」と考えていました。しかし、住宅ローンの話題になったとき、コーディネータから「娘さんも連名で施主になったらいかがでしょうか」という提案がありました。
長い間、実家に支えられてきた私が、今度は母への恩返しとして“家づくりの責任を共に負う立場”になることは、自然な流れであると思い、母と私の連名で今回の建替えを行うことにしました。
家づくりとは、家族の関係性や役割までもが再構築されていくものでもあるのだと感じた瞬間でした。
いよいよ工務店との面談へ
二回目の電話を経て、今回の建替えは「勢いで申し込んだ家づくり」から「自分たちの軸を持ったプロジェクト」へと変わりました。いよいよ次回から4社の工務店との面談が始まります!
どんな流れで、どんな話をしたのか、お届けいたします。
【 工務店マッチングサービス】
【1】実家の建替えを決めた日
【2】家族の本音と、現実との折り合い
【3】ザ・ハウスの工務店マッチングサービスに申し込んだ日



