千葉県 A邸
建築が自然とともにある住まい
家を建てようと思った経緯は?
当初から夫婦2人とも家を持つなら理想の家に住みたいという思いが強かったものの、理想の家の具体案が2人の間で定まらず、家を買うには至りませんでした。
その間、賃貸マンションから戸建社宅まで色々移り住んだおかげで、マンション、戸建てのいい面悪い面を色々と体感することができました。
そうして9年暮らしているうちに、家で一緒に過ごす時間が一番大切なものとなりました。その間に震災もあって、持家のリスクなども散々考えましたが、残りの人生2人で好きな空間を作り上げ、そこで過ごしたいと強く考えるようになりました。
家を持つなら、自分達の可能性を広げてくれるような、この家に住んだから人生が変わったね、というような家にしたいと思い、2人で過ごす時間への投資として、戸建ての注文住宅を建てようと決めました。
当初から建築家に依頼しようとお考えだったのですか?
上記の通りの経緯で家を建てたいと思ったので、家を買うなら建築家にお願いしたいと思っていました。それが叶わぬなら持家のリスクを負ってまで家を買いたいとは思えず、賃貸で十分という考え方でした。
建築家に理想の家を建ててもらうなんて、予算的に無理と最初は思っていたのですが、まずは専門家に相談してみようと思い立ち、ザ・ハウスに伺いました。
建築家・保坂 猛さんにはどんなご希望を伝えたのですか?
保坂さんには、最初の面談の際からとにかくよく話を聞いていただきました。
自分達の価値観、人間性、生活上の制約や趣味について沢山お話をした上で、家の間取りなど詳細ではなくコンセプトだけお伝えして、設計提案していただきました。
最初保坂さんにお伝えしたコンセプトをそのまま引用すると以下の通りです。
1.プライバシーを確保しつつ、緑・光・影・風を感じられる家
・昼間カーテンをしなくてよい
・外界との一体感が得られる
・季節の移ろいを感じられる
・自然な空調
2.季節や時間の移ろいによって、同じ場所なのに色々な顔を持つ家
・昼はカフェ
・夜は隠れ家バー
3.物が外に出ていない整理された家
・掃除がしやすい
・コード類が外に出ていない
・埃がたまりにくい収納
4.間接照明が基調の家
5.喫茶店のような空間がある家
・キッチンと飲食のスペースを一体として考える
・(イメージ)こげ茶の梁、オフホワイトの壁(珪藻土、漆喰)
・(願望)暖炉、囲炉裏など火のある空間
・音楽
6.屋内ガレージのある家
・(希望)生活空間から車が(一部でもいいので)見える
7.窓のある風呂
・緑が見える
実際に生活していかがでしょうか?
我々の思い描いていた生活が、現実に目の前に広がっていて、喜びもひとしおです。
家の設計に入る前から、保坂さんとは何度もお会いして打合せを重ね、我々のことを本当によく理解していただけました。我々だけでは具体化できなかった、モヤモヤしたイメージを保坂さんが見事にくみ取った上で、それをさらに昇華させた素晴らしい空間を創り出してくれました。お陰様で「そうそう、こんな家に住みたかったんです!」という家ができました。家のどこにいても季節の移ろいを感じ、刻々と変わる光を感じ、建築が自然とともにある感覚はとても新鮮です。
合理的な水回りは家事時間の短縮になりましたが、それよりも、そこに居ることで感じる気持ち良さが勝り、ルーティーンとして捉えていた家事が「楽しもう」という感覚に変わってきています。
この家に住んでから、どこか旅館や喫茶店とか、雰囲気の良い場所に行きたいという気持ちが全く湧かなくなりました。
ザ・ハウスを利用しての感想は?
ザ・ハウスでは、最初に建築家さんの作品事例を写真で見せていただいて、どの建築家さんと面談するかを決めるのですが、最初に伺った段階では夫婦2人で微妙に家のデザインに対する好みも異なるし、正直どの建築家さんが自分達とマッチするのかよくわからない状況でした。
担当の方には、何人かの建築家と面談させていただいた後、それでも決めあぐねていた我々に根気よくお付き合いいただきました。私たちの会話から私たちの人となりをよくご理解いただいて、「もう一人面談してみませんか?」と、保坂さんをご紹介いただいたのですが、我々にとってベストな建築家をご紹介いただけたと思っております。
またその後も、建築家ご本人には相談しにくいことでも色々と相談に乗っていただけたことで助かりました。(上棟式の際の建築家さんへのお礼とか、見積り金額の妥当性など)
個人が建築家にアクセスしにくい環境で、建築家と施主のマッチング機能と、個人住宅を手掛ける建築家にしぼって、予算・建築哲学など多角的な視点から自分たちに合う建築家を探せる点が、とても価値のあるサービスだと感じました。
ザ・ハウス経由でなければ、この家は建てられなかったと思い感謝しています。
これから建築家と家を建てる方に一言
建築家さんと家を建てるのは、ハウスメーカーで家を買うのに比べて根気と手間がかかりますが、本当に楽しい2年間でした。
建築家と面談の際、会話の流れで大切な要望が抜けたり、相手によって伝える内容が変わってしまったりすることがあると思います。
私たちの場合、具体的な間取りなど詳細な要望ではなく、自分達の価値観、人間性、制約や趣味を理解していただき、それにあった提案を土地探しから建築まで含めて提案してもらいたいと考えました。
そこで、全ての関係者には、自分たちの要望をまとめた同じ1枚のペーパーを見せて、そこから引き出せる答えで、建築家さんとの相性や信頼性を測りました。結果としてそれが正解だったと思います。
土地購入にあたっては、法的な制約や土地の地形によって、想定外の費用がかかったり、希望する間取りの家がそもそも建てられなかったり、自分達だけではわからない問題が多々あります。土地の購入は、建築家を決めてから一緒に検討されることを強くお勧めします。
自分達の夢を最初から無理と諦めずに、まずはザ・ハウスに相談してみてください。きっと希望の家を実現するための良い方法が見つかります。