東京都品川区 U邸
空間に広がりを感じる家
家を建てようと思った経緯は?
結婚を機にマンションの購入を検討していたのですが、どこを見に行っても、そこに自分達が住むというイメージを持てませんでした。
一戸建ても検討してみると、マンションとのコストの違いがあまり無かったので、だったら自分達に合わせて設計できる一戸建てにしようと思いました。
当初から建築家に依頼しようとお考えだったのですか?
当初は、建築家にお願いするのも敷居が高いと感じていたので、いくつかの工務店にプラン作成を依頼しました。 しかし、工務店からのプランは、伝えたはずの要望が反映されていなかったり、逆に、あまりにこちらの言った通りでアイデアに欠けたりしました。
結果、私達にはじっくり時間をかけて話し合い、アイデアを練っていけるパートナーが必要だと感じ、建築家を探すことにしました。
建築家・今城敏明・由紀子さんにはどんなご希望を伝えたのですか?
(1)狭小地の建物ではあっても、空間をできるだけ広く感じられること。
(2)夏は日差しを遮って涼しく、冬は日をたくさん取り込んで暖かいこと。
(3)本やCDを所蔵量が多いので、収納スペースを多く確保すること。
以上の3点が主にお伝えしたことです。
実際に生活していかがでしょうか?
とても穏やかな気持ちで過ごせる家です。
住宅密集地にもかかわらず、リビングの吹き抜けに大きく開いた窓からは、空に雲が流れていく様子をぼんやり眺めることができます。
軒を大きく設計して頂いたお陰で、夏は涼しく、冬は日に包まれて暖かです。
また、そうした大きな空間設計とともに、パッと見ではわかりにくい細部までデザインが行き届いている点に、今城さんの特徴があると思います。
構造部材、建具、造作家具、照明など色々なものを「目立たなく」するためにこそデザインを施し、その小さな積み重ねが、結果的に余白があって広く感じられる空間をつくっていると思います。
ザ・ハウスを利用しての感想は?
どの建築家にお願いしたらいいのか見当もつかなかったので、ザ・ハウスに相談しました。
担当の方は、色々な建築家の「作風」だけでなく「人柄」をよくご存じなのが印象的でした。
建築家とは長い設計期間を共にするので、「作風」「人柄」の両面で私達にあう建築家を探し出してくれたザ・ハウスにとても感謝しています。
これから建築家と家を建てる方に一言
家を「買う」のではなく、家を「建てる」。
出来あいの家やマンションを手に入れることを「家を買う」と呼ぶとすれば、半年をかけて建築家と一緒にプランを練っていくプロセスは「家を建てる」と言えると思います。
そのプロセス自体が私達にはとても楽しかったです。
それだけでも「家を建てる」価値があると思います。
建物について
- 所在地
- 東京都品川区
- 設計
- imajo design
- 施工会社
- (株)三京建設
- 竣工日
- 2011年6月
- 敷地面積
- 61.82平米(18.70坪)
- 延床面積
- 90.34平米(27.33坪)
- 撮影
- 川辺明伸