千葉県白井市 F邸
千葉県白井市F邸
家を建てようと思った経緯は?
以前はマンションに住んでいたのですが、子供が3人で下の2人は年子の男の子ですから、どうしても隣家から騒音の苦情が度重なりました。
でも、子供達に「静かにしなさい」と注意しながら育てるのが嫌だったので、一戸建てを持つことを決めました。
なぜ定期借地権の土地に決めたのですか?
「家づくり」を決めてから建売住宅・中古住宅も含めて不動産の情報を集めました。でも不動産価値がますます下落していましたので、「土地を買う」ことに違和感がありました。
そんな時に50年の定期借地権の土地分譲を見つけたのが、この土地でした。購入するよりも最初にかかるコストも減らせます。
当初から建築家に依頼しようとお考えだったのですか?
当初はハウスメーカーで検討したりもしました。ハウスメーカーであれば完全工事保証で住宅ローンも申し込めますし。
しかし規格型の住宅は、私たち家族の考え方を表現できないのではと考えるようになりました。そこで「自分達でしかできないオリジナルの家」をつくりたい、そう思うようになり協力してくれる建築家を探すことにしました。
建築家・岡村泰之さんにはどんなご希望をお伝えされたのですか?
コンセプトは「品位ある質素な住宅」だったんです。
家族や地域の方々にオープンな家にしたかったし、妻が教室を開くことも考えていたので、30人位が集まれる空間をつくってもらうことをお願いしました。空間もコミュニケーションもオープンな家というのが希望でした。
実際に生活をしてみていかがでしょうか?
単にシンプルなオープンではなくて、空間の広がり・繋がりが全体で感じることができ、100%以上に目的が達成されたと思います。
岡村さんに勧めてもらった壁・天井材も気に入っています。湿度が少なくなる効果があるんです。
ザ・ハウスを利用しての感想は?
建築家や施工会社を客観的に評価している存在だったので、安心できました。
紹介してもらった岡村さんや施工会社とは、たいへん良い関係で進めていけましたので、ザ・ハウスに相談する機会がありませんでしたが、何かあれば相談できるのは心強く思いました。
これから建築家と家を建てる方に一言
考え方を理解してもらえて一緒に楽しんで「家づくり」ができるのは大変幸せだと思います。格好つけずに何でも話せる建築家であるか、実際に会ってよく確かめることをお勧めします。
建築家で家を建てると意外と資金繰りが大変ですので、事前に複数の金融機関と交渉された方がいいと思います。
はじめにFさんとお話しして、どんなことをお感じになりましたか?
土地は敷地の前後を道路と遊歩道に挟まれているのが特徴的で、なんとかその立地を生かした家づくりはできないものかと考えました。
Fさんご夫妻は、全体をよく見据えて物事を考える旦那様と、許容量が広い奥様でした。計画もスムーズでした。
具体的にはどのような形でご要望に応えていったのですか?
「空間もコミュニケーションもオープンに」というのが大きなご要望でしたから、前後を道路に挟まれた立地を生かして表からも裏からも自由に出入りできるように土間の通路を設けて、1Fの大空間をしきり居間や教室にしたり、開け放てば大人数が入れる大空間にできる家をつくる事にしました。
「me-no-ji」と名付けたF邸はその名のとおりに「目の字」の形をした住宅です。
2Fも窓をあければ大空間になります。閉めていれば個室というよりもプライベートなスペースも確保できます。
大空間にすれば廊下からバルコニーまで自由に走り回れたりもします。空間をオープンにすればコミュニケーションも自然とオープンになれたみたいです。
Fさんとのお打ち合わせはいかがでしたか?
旦那様は建築の勉強をされていたので、イメージを共有しやすかったですね。私の「おもしろい」イメージをひきだしてくれましたし。
奥様は「どうしようか?」っていう場面では「いいじゃない。」と言ってくれた。奥様の決めの一言っていうんでしょうか。非常に寛容でした。
Fさんとのお打ち合わせはとてもスムーズで基本設計も3ヶ月で終了しましたし、内容も充実していました。
これから建築家と家を建てる方に一言
「家づくり」というのは、施主・建築家・施工会社の三者が良い関係でないとうまくはいかないと思うんです。
施主が家づくりに参加しアイデアを出すことで、建築家・施工会社はもっと能力をひきだされる。そういった意味では今回のFさんは、家づくりにも積極的に参加されて成功した例です。
建物について
- 所在地
- 千葉県白井市
- 設計
- 岡村泰之建築設計事務所
- 施工会社
- (株)共栄産業
- 竣工日
- 2003年4月
- 敷地面積
- 207.05平米(62.63坪)
- 延床面積
- 130.96平米(39.62坪)