埼玉県鳩ヶ谷市 U邸
クリエイターの出会いが生んだ家
家を建てようと思った経緯は?
住んでいたアパートが手狭になり、まず引越しを考えたのですが、賃貸生活を続けることでこの手狭感は本当に解消できるのか?ということで、これからの生活環境を整えるために資金やライフスタイルを見直しました。
はじめから一戸建てを考えたわけではなく、マンションや中古物件も考えましたが、私たちが必要としている住まいの条件には合わず、一戸建てが必要だという結論に達しました。
当初から建築家に依頼しようとお考えだったのですか?
建てるなら建築家と決めていました。
何もわからないまま建築家の方に連絡するよりは、と、大手のハウスメーカーや地元の建築会社、建築家のオープンハウスなど様々な物件を見学し、プランニングの相談などもしましたが、結果、ますます建築家にお願いする意志が固まってしまいました。
もともと石川さんにお願いしたいと思っていたのですが、予算やスケジュールの面など不安も多々あり、ザ・ハウスさんに相談に伺いました。(当時、まだ石川さんは顔写真が掲載されていませんでした)
一通りお話を伺った後で石川さんのお話をしたら、ザ・ハウスさんに登録決定された直後!だったので運命(笑)を感じました。
建築家・石川 淳さんにはどんなご希望を伝えたのですか?
まず、第一に絵画制作のためのアトリエを設ける事。アトリエと生活空間を分けて、可能な限り収納を設けたい事を伝えました。
さらに周辺環境が良いので、景観をうまく取り入れて欲しいこともお願いしました。
雑誌などで石川さんの作例を見て、シンプルでありながら冷たくならないプレーンな仕上がりが想像できたのでデザイン的な事よりも「こういう使い方をしたい」という目的を伝えるようにしました。
実際に生活していかがでしょうか?
アトリエと生活空間の天井高がそれぞれ3メートル以上もあり、空間を壁で細々と分けていないため、狭小敷地なのに狭さを感じません。
さらに、大きな窓が東西の2カ所しかないにもかかわらず、自然光が家全体にまわって明るいため、日没まで灯りをつける必要がありません。
1階のアトリエは窓を最小限にして、できるだけ壁面を多くとりましたが、上階の自然光が上手く取り込まれて、明るく心地よい空間になっています。
また、造り付け収納を多く設けたので、家具の数を最小限にしてスペースを楽しみながら生活しています。
ザ・ハウスを利用しての感想は?
建築家に依頼する場合の予算やスケジュールの事など、ザ・ハウスさんに教えてもらわなければ私たちの家造りはもっと遠回りしていたかもしれません。
土地購入の際にも相談に乗ってもらえたのも心強かったです。第三者の立場でアドバイスをもらえる大切さを感じました。
これから建築家と家を建てる方に一言
建築家のセンスと技術、施工会社とのコンビネーションを信頼する事はもちろんですが、時には具体的な寸法をあげて提案したり、あえて抽象的に要望を伝えたり、自分達もプロジェクトの一員のつもりで家造りに関わるのも、とても大変ですが楽しいですよ。
それから、是非オススメしたいのが「建築模型」を自分で作ってみる事です。
平面図を土台にして、立面図をスチレンボードに貼ったものを組み合わせれば立体になります。私たちは全部で3つの模型を作り、最大1/25サイズまで大きくしました。
建築家のプランが立体で理解できるので生活の導線や収納のアイデアを具体的に検討できます。
建物について
- 所在地
- 埼玉県鳩ヶ谷市
- 設計
- 石川淳建築設計事務所
- 施工会社
- TH-1
- 竣工日
- 2008年7月
- 敷地面積
- 66.12平米(20.00坪)
- 延床面積
- 73.77平米(22.32坪)