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注文住宅の標準仕様

注文住宅を手掛けるハウスメーカー工務店では、各社の商品性を色濃く打ち出したり、建て主が部材の選択をしやすいように、標準仕様を設定しています。

これによって、建て主はその住宅会社の特徴を把握することができ、かつ詳細な打合せを重ねることなく、初期段階で住宅の価格を知ることができます。

設計事務所は標準仕様を持たない

設計事務所との家づくりの場合は、まったくのゼロベースで間取りを決め、間取りが決まった後に仕様を決める流れになるため、そもそも標準仕様という考え方は存在しません。(→参考:設計事務所のメリット・デメリット

住宅会社に標準仕様がある理由

ハウスメーカー工務店などの住宅会社は、あらかじめ標準仕様を設定することによって、共通の資材を一括して仕入れることができるため、例えば、一般的に市場に流通しているキッチンよりも、よりコストパフォーマンスの高いキッチンを建て主に提供することが可能になります。

例えば、ハウスメーカーは、多くの建て主をターゲットにしていますので、最大公約数の建て主に適う、より一般的に好まれる住宅の仕様を開発し、これを標準仕様として採用しています。

ハウスメーカー標準仕様がフラット35などの基準に適っているのも、多くの建て主がこうした制度を利用するであろうという想定に基づいています。

また、ハウスメーカーだけでなく、工務店にもモダンなデザイン性、自然素材の使用、高気密・高断熱の採用など、各社が様々な特徴を持っており、当然、各社が手掛ける建物のコンセプトに適った素材や資材を標準仕様として設定しています。

標準仕様があるメリット・デメリット

各社の本体価格坪単価は、この標準仕様をもとに算出されており、建て主の希望とその住宅会社の標準仕様が一致していればいるほど、コストパフォーマンスの高い家になります。

反対に、建て主の希望とその住宅会社の標準仕様が大きく異なる場合は、オプション仕様の工事が多くなり、結果としてコストが割高になってしまいます。

つまり、建て主自身がどんな家が建てたいかを考え、住宅会社の標準仕様が自分の希望と大きな隔たりがないかを検討することは、コストパフォーマンスのいい家を建てる上で不可欠なことです。

それには、屋根材、外壁材、構造材、断熱材、床、壁の仕上げ材、キッチン、洗面などの設備機器のスペックがどのようなもので設定されているのか、また、どの範囲までが標準仕様に含まれているのかを確認することが必要です。

また、住宅展示場のモデルハウスやパンフレットの写真には、標準仕様には含まれないオプションの資材や設備機器が使われていることがあるので確認が必要です。