施工面積は工事費に影響する
注文住宅の工事費は、施工面積にもっとも影響を受けます。
特に土地を購入して注文住宅を建てる場合、建物の施工面積は購入する土地面積の影響を受けますので、さらに予算が大きく増減することになります。
現在の住まいの広さを基準に考える
新居にはどれ位の広さが必要かは、ご家族の構成や年齢、ライフスタイルなどで決まりますので、「何人家族だと何坪必要」とは一概に言えません。
まずは現在のお住まいの広さを基準にして、現状へのご不満やご希望、今後の家族の出入りや成長を差し引きするのがもっとも根拠のある考え方といえるでしょう。
例えば、収納が足りない、玄関が狭い、それぞれの子供部屋が必要になってきた、足の伸ばせる風呂が欲しい、客間が欲しいなどがその要素になります。
ただし、工夫によっては同じ面積でもより広く使える家を建てることは可能です。
家に対する考え方やライフスタイルがハッキリしているほどムダのない割り切った間取りが可能ですので、この機会にご家族で新居のあり方やそれぞれのライススタイルを確認しあってみてはいかがでしょうか。
各部屋の希望面積を積み上げて計算する方式はあまりあてになりません。
少しずつの贅沢でも、積み上げてしまうと大きな贅沢になってしまうからです。
それよりも現在お住まいの総面積にご要望を差し引きし、その上限の中で各部屋にメリハリをつける考え方の方が現実的です。
なお、部屋の面積と壁の厚みを含めた施工面積には1割ほどの差がありますので、増分が多い場合には少し多めに計算した方が無難です。
延床面積の全国平均
以下に一般的なお話も述べますので、ご参照ください。
住宅金融支援機構の調査(2022年度)によりますと、フラット35を利用された方の注文住宅(全国平均)の延べ床面積122.8平米(約37.14坪)、首都圏平均は123.4(約37.32坪)で、2014年度以降8年連続で縮小しているそうです。
また、5年ごとに行われる総務省統計局2018年の統計によりますと、一戸建て住宅の延べ床面積は2013年までは増加が続いていたようですが、2018年の全国平均は126.6平米(約38.3坪)と、2013年と比べて2.00平米減となっているようです。
最後に誤解を恐れずに私見を述べさせていただきますと、ご夫婦とお子様2人の4人家族の場合、28坪が最低面積、32~40坪が狭さを感じない範囲、40坪以上になると客間や趣味の部屋、広いリビングなどの余裕が生じる、と考えていいのではないかと思います。