埼玉在住、夫38歳・妻36歳・子ども2人(小4・幼2)、年収約500万円、頭金300万円でマイホームを検討中のK様ご夫妻。現在は賃貸マンション暮らしですが、子どもの成長に伴い「もう少し広く、庭や収納のある一戸建てが欲しい」と考え始めました。
しかし、「年収500万円では注文住宅なんて無理なのでは?」「ローコストメーカーで最低限仕様にすると後悔しそう」「土地を狭くしてでも仕様を落とさずに建てたいけれど、できるもの?」…という迷いが彼らの頭をぐるぐる回りだしました。
年収がネック?注文住宅で後悔しない3つの判断軸
・年収500万円台でも実現可能な考え方
・コストを抑える場所と、削ってはいけないポイントの整理
・K様ご夫婦の工夫から学ぶ自分たちの理想とは
プロの現実的なアドバイス
予算が足りなさすぎて、最低グレードになるのでは?自分たちの夢とかけ離れた家になるのでは?という不安があったK様。ですが、工務店から提案されたのは希望がもてる現実的なアドバイスでした。
・家の形状・間取りをシンプルにして施工コストを落とす
・移動スペース(廊下・ホール)を極力減らし、無駄な床面積を削る
・キッチン、浴室、洗面、トイレなどの水回りを一か所にまとめることで、配管施工費を削減
・標準仕様をフル活用し、オプションの設備グレード、照明や建具のグレードアップを控える
・資金計画・補助金制度を活用する
ただし、削るべきでない/注意すべきポイントも
・構造・耐震・断熱など安全性・性能に直結する部分は削りすぎないこと
・外構・付帯工事・諸費用など、「建物本体以外」で見落としがちなコストをあらかじめ想定しておくこと
いいことだけではなく、気を付けておくポイントも教えていただけたことで、工務店に相談しながら取捨選択していくことができたそうです。
総2階・箱型のシンプルプラン
当初はL字形や吹き抜けにも憧れがありましたが、建築費用が上がるので総2階、窓位置など、形状もできるだけシンプルにしました。おかげで外壁材や基礎材料などの施工費を抑えることができました。
可能なら2階にもトイレを作りたかったけれど思ったより費用がかかることがわかり、階段近くに配置して将来増設も検討できるようにし、まずは1階中心で考えることになりました。キッチンも標準仕様で十分な機能があったのでオプションをつけずにすみました。
他には、植栽は引渡し後に夫婦で時間をかけて作っていくことに。外のライティングもご主人がネット購入しご自身で取り付けました。これで初期コストを引き下げました。
工務店からいただいたアドバイスをもとに、自分たちでも実現可能なものを組み合わせたことで、年収500万円・頭金300万円という“厳しい予算”でも、「無理して仕様グレードを落とし削る」進め方はある程度クリアできました。子育て世代らしく「家族の安心・快適」を保ちつつ、コストを意識した前向きで現実的な理想の選択です。
マッチングコーディネータの視点!
注文住宅では建物の大きさや屋根の形、仕様の選び方ひとつで費用が大きく変わります。ですが大切なのは、ただ合理的につくるだけではなくあなたらしい注文住宅にするために「何を残すか」を見極めることです。
断熱や構造、安全性など“暮らしの質”に関わる部分もいいものオンパレードにするのではなく、工務店と一緒に何が必要かを相談しながら決めていくとよいでしょう。まずは自分たちらしい家にする絶対必要な要素をご家族で箇条がきしてみるとよいでしょう。



