国交省は1月25日、住宅の断熱化が居住者の健康に与える影響を検証する調査、検証結果をもとに、第2回中間報告概要を発表しました。
これは2014年度から2018年度までの5年間、断熱改修を予定する住宅および居住者を対象に実施され、改修の前後における居住者の血圧など、健康への影響を検証するものです。
2016年度までに断熱改修を予定する住宅について1,680軒、3,441人の改修前調査を行うとともに、断熱改修を行った住宅について403軒、676人の改修後調査を行い、住宅室内環境と血圧など健康関連事象との関連が確認されました。
現段階で得られつつある知見として、以下の6項目が発表されました。
1)個人属性、生活習慣、室温から血圧を推計するモデルを作成。
起床時の室温の低下による血圧上昇への影響は、高齢になるほど大きい。
2)室温の低い家に住む人ほど、起床時の血圧が高血圧となる確率が高い。
3)室温の低い家に住む人ほど、動脈硬化指数と心電図異常所見が有意に多い。
4)断熱改修後に起床時の血圧が有意に低下。
5)就寝前の室温が低いほど、夜間頻尿リスクが有意に高い。
6)断熱改修後に夜間頻尿回数が有意に減少。
(山本)