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高断熱住宅、夏の性能をどう評価するか

今日も猛暑です。

外に出るだけで体力を奪われるような暑さに、「昔の夏はこんなではなかった」と感じる方も多いのではないでしょうか。実は今、住宅業界でもこの暑さへの向き合い方が大きく変わり始めています。

少し前まで、高性能住宅といえば「冬に暖かい家」のことでした。

・断熱材を厚くする
・窓の性能を上げる
・気密性を高める。

いかに暖房エネルギーを減らし、冬を快適に過ごせるかが住宅性能の中心だったのです。もちろん、それは今でも変わりません。

しかし近年の猛暑や長引く暑さのなかで、住宅業界では新たな課題が見えてきました。それが、「夏をどう快適に過ごすか」です。

HEAT20とは?

このテーマを語るうえで欠かせないのがHEAT20(ヒート20)です。

HEAT20は、大学研究者や住宅関連企業の技術者などが参加する研究団体で、高断熱住宅の目標水準として知られるG1・G2・G3を提案してきました。現在の断熱等級6・7の議論にも大きな影響を与えている団体として知られています。

高断熱住宅に見えてきた新たな課題

断熱性能が高い家は、冬は暖かく、冷暖房費も抑えやすくなります。

一方でHEAT20は近年、高断熱化が進む住宅において、夏期や中間期のオーバーヒートや冷房負荷の増加を課題として取り上げています。

ここで誤解してはいけないのは、「高断熱住宅が悪い」という話ではないということです。

高断熱住宅では、一度室内に入った熱も逃げにくくなります。だからこそ、夏の暑さへの対策がこれまで以上に重要になってきたのです。

HEAT20が発表した新しい考え方

HEAT20では新たに、「G-A」「G-B」という水準を設定しました。

G-A:冷房に必要なエネルギーを約30%削減する水準
G-B:冷房に必要なエネルギーを約40%削減する水準

冬の性能(G1・G2・G3)と夏の性能(G-A・G-B)を組み合わせて評価するのも特徴です。

例えば、

・冬がG2、夏がG-Bなら 「G2-B」
・冬がG3、夏がG-Aなら 「G3-A」

と表示されます。

これは、冬の暖かさだけでなく、夏の日射対策や春・秋のオーバーヒート対策まで含めて、一年を通じた住み心地を評価しようという考え方です。

HEAT20が伝えようとしていること

私が興味深いと思ったのは、HEAT20が「もっと断熱材を厚くしましょう」と言っているわけではないことです。

新しい基準の中で重視されているのは、

・軒や庇(ひさし)
・外付けブラインドやシェード
・開口部の日射遮蔽
・涼しい夜風などの外気を利用したパッシブクーリング

といった設計上の工夫です。

つまり、住宅性能=断熱性能ではなく、住宅性能=断熱性能+夏を快適に過ごすための設計という考え方が重要になってきたと言えるでしょう。

ハウスメーカー、工務店に聞いてみたいこと

家づくりを考えるとき、

・断熱等級はいくつですか?
・UA値はいくつですか?

という質問はよく聞かれます。もちろん大切なことです。

これからハウスメーカーや工務店に相談する際は、

・夏の日差し対策はどう考えていますか?
・窓から入る熱への対策はありますか?
・春や秋の熱のこもりへの工夫はありますか?

と聞いてみるのもよいかもしれません。

猛暑が当たり前になりつつある今、住宅性能を考えるうえで「冬の暖かさ」に加えて、「夏の過ごしやすさ」もますます重要になってきました。HEAT20の新しい提案は、そんな住宅業界の変化を示しているように感じます。

参考資料

HEAT20「住宅シナリオと外皮性能水準」
HEAT20 プレスリリース(2025年7月2日)

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家づくりの満足度は、どの工務店と組むかで変わります。

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