明確な定義があるわけではありません

  • 2017-09-30
  • 名前:ザ・ハウス

熊本さん、こんにちは。

セミオーダー、フルオーダーという言葉は、住宅業界においては明確な定義があって使われているわけではありません。

住宅会社各社によって使い方はまちまちで、業界全体で統一の考え方や基準があるわけではありません。

ひとつの使われ方を例に挙げますと、構法や仕様がある程度決まっている家の建て方をセミオーダー、これらが決まっていないものをフルオーダーと呼ぶ場合があります。この場合、前者はハウスメーカーや多くの工務店が当てはまりますし、後者には建築家の家が当てはまります。

また、まったく別の使われ方として、決まった間取りをベースに家を建てる方法をセミオーダー、何らの間取りもベースにせずに家を建てる方法をフルオーダーという場合もあります。

熊本さんが「規格図面を出すところがある」とおっしゃるケースは、この場合のセミオーダー(決まった間取りをベースに家を建てる方法)に当たると思われます。

何らかの間取りをベースに変更を加えていく方法は、価格が明示されていますので、ベースとなる間取りを変更した差額で価格を把握することができます。

多くの人にあてはまるであろう間取りをベースにしているので、比較的リーズナブルな価格での家づくりが可能ですが、間取りの変更にはその住宅会社によって一定の制約があります。

何らの間取りもベースにせずに、建て主の希望に応じてオリジナルの間取りを考えていく場合は、間取りの自由度は高くなりますが、価格は多くの人にあてはまる間取りで家をつくる場合に比べると当然のことながら高くなりますし、間取りが決まるまでは価格も算出できません。

ちなみに、建て主の注文が反映されずに建てられる家を建売住宅、建て主のオーダー(注文)によって建てる家を注文住宅と考えるならば、何らかの間取りをベースにする場合も、オリジナルに間取りを考える場合も、どちらの場合も注文住宅と呼んでいいのではないかと思います。