制限付きの自由設計です

  • 2001-02-11
  • 名前:ザ・ハウス

ぴよこさん、こんにちは。

一言で言えば、「言われてるほど不自由ではありません」と言う意味のキャッチフレーズです。
ハウスメーカーの大きな特徴は、大量生産と言うほかに、あるきまった建材や工法、寸法を一括して申請しておき、個々の家は申請を簡略化できるという点があります。
よって、「認可を受けている制約の限度内で自由に設計します」というのが正確なところです。
例えば、あるハウスメーカーの家が天井高を2.4?2.6メートルで申請しているのであれば、3メートルの天井にはできません。あくまでもその範囲内で「自由設計」ということです。
一方、建築家が設計する家は「完全自由設計」です。法律以外の制約は一切ありません。
もちろんご希望の内容がハウスメーカーの制約内であれば、ハウスメーカーをお選びになることもいいかもしれません。
しかし、建築家で建てる場合の最も大きなメリットの一つが、建築家の提案力を取り入れられると言うことです。
先日弊社にいらっしゃったお客様が、「ハウスメーカーに自分が書いた間取り図をもっていったら、わかりましたそれ通りに建てますと言われた。素人としてはプロの知識や考えもつかないアイディアを期待していたのにそれでは困る」、とおっしゃっていました。
確かに建築家はいわゆる何LDKというようなことを前提に設計はしません。あくまでも個々のご家族の生活パターンや習慣、動き方やくつろぎ方などに基づいて、例えばある部屋はどこに位置していて、どういう角度でいつ陽があたるか、などをじっくり話し合って設計していきます。
最近は建て主側の価値観が多様化していることから、ハウスメーカーでも自由度の高さをアピールしていますが、制約の中の自由であることには替わりませんし、どうしても提案力もその範囲内にとどまざるをえません。
ただし、お土地がある程度の広さがあって整形地であり、細かいご要望がそれほどなく、さらに提案力を期待しなければ、ハウスメーカーで建てるメリットはありますので、十分にご検討いただければと思います。