ご参考まで

  • 2010-06-22
  • 名前:ザ・ハウス

ワイフさん
楽しい筈の家づくりでこのような状況が起こり、ご心労もいかばかりかと思います。
今回、ワイフさんが選ばれた分離発注という方法は
コストが落ちるというメリットもありますが、裏を返せばデメリットも多く、工事の補償や工程管理、費用の支払いなどリスクを伴う工事方法です。またトラブルが起こった場合にはコストや工期に跳ね返り、結局は工務店に頼んでおいたほうが安価だった、という場合も少なくありません。
弊社にご相談に来られるお客様から分離発注のご質問を受ける場合も多いのですが、メリットばかりではないことをお伝えし、リスクの部分についても理解された上で検討されることをご説明しています。
分離発注のような工事のマネジメントと、設計は別の分野であり、通常設計者が行っている設計・監理の仕事とは全く異なったものになります。工事のマネジメントをしている工務店の仕事を建築士が簡単にできるとは思えませんし、そのための運営環境も整っていません。分離発注における建築士はあくまでも建て主のアドバイザーに過ぎません。
今回、ワイフさんはその設計者の方へ分離発注に関するフィーを支払われると書かれていますので、設計監理契約とは別に、分離発注に関する何らかの契約書面などを取り交わされておられるのではないかと思います。分離発注のアドバイザーをお願いするにあたり、設計者とどういった契約書を結ばれておられたのか、その責任の所在など契約書面の確認、またその際にどういった説明を受けておられたのか等々。その内容をもって、設計者と支払われた契約金や今後の工事等について一度しっかりとした話合いをされることをお勧めします。設計者からの説明に納得がいかなかったり、話合いが平行線のままであれば、出来る限り早い段階で弁護士等にご相談されることをお勧めします。