ご参考までに

  • 2007-11-14
  • 名前:ザ・ハウス

ミキトさん、こんにちは。

住宅に必要な金額は、いくつかの切り口がありますので建て主様と依頼先側で認識がずれるということがよくあります。
住宅にかかわらずですが、一般的に言葉の意味は微妙に違います。また、建築のプロとしては当然に必要なもの(例えば、登記に必要な手数料や税金)でも、初めての家づくりの方にとっては知らなくても仕方ないことということもあります。いずれにしても、見積りの金額がどこまでの範囲を含んでいるのか、いないのかを両者で時間をかけて話し合い、認識のズレをなくしていくことが大切です。

> 「住み出し価格」って言い方がまずかったのでしょうか?

前述のように、何を含んで何を含んでいないのかをハウスメーカーの営業担当とじっくりと話し合っていなければ、言葉の意味は十分に伝わっていないものと思います。繰り返しになりますが、大切なことは、どのような単語を使うかということではなく、お互いの認識にズレがないように協力して話し合ったか、ということです。

> 一般的にいくら位余裕を持って予算を伝えればよいのでしょうか?

家電の購入に例えて考えてみましょう。購買力の上限は通常は貯金の総額になりますが、それにかかわらず、購入者は予算を持っています。この予算はチラシや店頭で商品の金額を見て、相場観を得て、「この金額だったら買ってもいいだろう」と購入者自身が考えたものです。つまり、予算で購入の満足度と価格が釣り合います。予算内で買うことができれば大満足ですし、予算をオーバーしてしまうと購入しない、或いは購入しても不満が残る、となります。しかしながら、予算内で買えても希望する機能やデザインでなければ不満です。
さらに、様々な情報を得ると予算は変動します。例えば、新機能が追加された機種だと予算からプラス○万円、という情報が入った場合、「それだったら是非買いたい」と判断すれば予算は上がります。反対に「そんな機能は必要ない」と思えば、予算は同じです。
最初に考えた予算と修正された予算について説明をしましたが、いずれもそれを決定しているのは購入者の価値観です。別の言い方をすれば「この金額だったら買ってもいいだろう」ということです。

住宅の場合、購買力の上限は貯金と住宅ローンの借入れ限度額になりますが、上限で予算を組む方は稀で、家電と同様に「住宅にかけられる予算は他の生活のことも考えるとこれぐらいだろう」という考えから予算が決められます。依頼先は住宅を高く購入してくれた方が儲かるわけですので、ほとんどの場合、予算をオーバーした提案をしてきます。その提案が満足であれば購入し、不満であれば予算内におさまるように再提案をさせるでしょう。

よって、予算をどのぐらい割り引いて伝えるかにかかわらず、価値観は一定です。
「本当の予算が3000万円だが、500万円を割り引いてまずは2500万円と伝えて」としても「本当の予算を3000万円と最初から伝えて」、としても、結局は3000万円です(2500万円で購入できると得だと思うかもしれませんが、求めていた面積やデザインよりも質が低くなっているだけでお買い得ではありません)。家電の例と同様に、様々な情報が入れば価値観は変動しますので、もちろん最初に考えた予算が購入金額と同じにはなりません。

したがって、どのぐらいの余裕をもって予算を伝えればいいかという方法を考えても、結果的に購入する住宅の価値は同じになると思います。
方法について考えるよりも、様々な情報を得ながらミキトさんの価値観に磨きをかけること、また、それを営業担当と共有することが大切なことだと思います。営業担当と家具や税金などのことも含め、じっくりとご相談ください。