ご参考までに

  • 2010-02-15
  • 名前:ザ・ハウス

疑問さん、こんにちは。竣工が近づき、いろいろと忙しいことだと思います。
結論から書きますが、裁判になれば、専門知識が少ない消費者である疑問さんの方が有利だと思いますが、当事者間の話し合いによる解決では建築家側が100%過失を認める、とはなりにくいように思います。
建築家のミスは、「フラット35を利用しますか?」或いは、もう少し間接的に「工事の支払いは住宅ローンですか?(どの金融機関を利用しますか?)」と設計開始前に確認しなかったことです。一方、疑問さんも「住宅ローンを利用し、フラット35を考えています」と建築家に伝えていません。この件については、どちらにも責任があります。
ただし、「フラット35には設計基準がある」というルールを素人である疑問さんが必ず知っている、ということは難しいようです。一方、建築の専門家である建築家がそれを知っていることはそれ程、難しいことではありません。知識の差がある者同士が対等に話し合うこと自体がそもそも成り立ちませんので、建築家側が質問を投げかける、フラット35の設計基準について説明をする、という接し方が正しいと思います。
さて、以上は法律的な観点ですが、日常レベルで考えると、建築家の「だったら最初に言ってくださいよ」という気持ち・言い分も分からないことではありません。
疑問さんと建築家が現在、どのような関係なのか(どのぐらいギクシャクしているのか)、将来、どのような関係を作りたいのか、またはどの程度の労力を費やして損害を取り戻すのか、によって対応は分かれると思います。ある程度、良好な関係を維持したいのであれば、(法律的には疑問さんの落ち度は少ないと思いますが)低姿勢で接し、損害(金利差)を建築家にも負担してもらう、という交渉はできると思います。或いは、関係を壊す前提であれば強く抗議をしてもいいと思いますが、工事の中断・やり直しは竣工間近のようですので現実的には難しい、結果としてそのまま竣工し、フラット35を利用することになると思いますので損害分の取り戻すには、竣工後に時間をかなりの時間を掛けて(裁判で勝った場合でも損害の全額を取り戻せるとは限りません)になると思います。
まだ話し合いができる関係であるならば、「どちらが悪いのか」という話し合いになるとお互いに相手を否定する議論しかできませんので、「どのように解決するのか」、「当初の予定に近づくためにはどのようにすればいいのか」という前向きな論点で話し合われることをおすすめします。