ご参考として

  • 2003-02-01
  • 名前:ザ・ハウス

こんにちは タカシさん

スキップフロアをお考えとのことですが、ご参考に先日行われました「まじめな家づくりセミナー」での建築家のお話をお伝えしたいと思います。
そのセミナーでは建築家は「家づくり」で大切なのは、何かにこだわるのではなく、ご自分達がいったいどんな土地でどんな生活を望み、どんな暮らしがしたいのかといった視点から「家づくり」を考えた方が、より良い「家づくり」が出来るのではないでしょうかというお話でした。
スキップフロアについて、雑誌等でよく紹介されているものを見ると、土地の条件、施主様の暮らし方などの必然性からそうなったと思われるものが多いようです。
例えば、比較的小さな敷地を有効に使うためにそうなったとか、上下間の移動を「ゆるゆる」とするためにそうしたとか、結果としてスキップフロアになりましたということが多いのではないでしょうか。
「実際問題バリアフリーがよいとされる中逆行しているし」というご懸念も、ワンフロアーで段差の無い生活するためには十分な広さが取れない土地の時には、どうしても階段のある家になってしまいますよね。
このお土地の条件下では、1階、2階、3階と明確に階段で空間が区分けされているよりも、ひょっとしたら1階と中二階というようにスキップフロアになっていた方が、お年寄りにも階段の段差が少なく、スムーズに移動できることになるかもしれません。
実際に次のフロアが見えているというのは、お年寄りにも苦痛なく上がることができ、下りるときも怖くないという意見もあります。
逆に、平面で生活できるのに、わざわざスキップフロアにすることで、生活しにくくなってしまうケースもあると思います。
スキップフロアの家を作ることを前提に計画を始めてしまうと目的と手段が逆転した家になってしまうかもしれません。
タカシさんが暮らし方について、お考えになった結果がもしかしたら、スキップフロアーかもしれません。しかし、スキップフロアーありきで、タカシさんの思いがスタートしているのでしたら、変化のあるわくわくするような空間は別な方法で実現する可能性の芽を摘んでしまっているかもしれません。
お土地の状況、ご家族構成、ご予算、生活のスタイルなどをバランスよく考えて計画をしていくことが大事なのではないでしょうか