お話し合いによって解決可能です。

  • 2013-04-25
  • 名前:ザ・ハウス

みけさん、こんにちは。
 
ご期待を持って建築家にご依頼されたにも関わらず、大変お困りのご状況とお察しいたします。
すでに解約をお考えでいらっしゃる場合は、建築家に対してその意志をお伝えいただくと共に、設計監理料の返還をお申し出ください。
ただし、設計監理料のお支払いや返還が可能かどうかについては特に決まりがないため、ご当事者間のお話し合いによって解決する必要がございます。
すでにご存じのことと思いますが、「設計監理を建築家が行い、工務店が施工を行う」家づくりの場合、工務店から見積りをとって初めて正確な費用が判明するため、建築家に設計を依頼した段階の概算見積りは、あくまでも建築家自身の経験知から導かれた「予測」に過ぎません。
主に、当初の予測と後々の建築費との間に大きな乖離が生じてしまう原因として、
・建築家側の当初予算の見立てが甘かった。
・建て主側の要望がプラン提示時点から増えた。
といったことが考えられます。
とはいえ、個々のご事情や今現在に至るまでのプロセスは様々ですので、一概にどちらかに割り切れる場合ばかりではありません。
例えば、コンペ形式の場合、結果として当初の予算から建築費がアップすることが少なくありません。
コンペ形式では、まだ打合せが十分に重ねられていない段階のプランをもとに依頼先を決定するため、打合せを進めていくに従って、お互いが想定していたグレード感のギャップが明るみになることがあり、これらを見積りに盛り込んだ結果、当初の想定よりも費用がアップしてしまうことがあります。
このような場合、建て主にとっては、「建築家側の当初予算の予測が甘かった」という理解になり、建築家にとっては、「建て主側の要望がプラン提示時点から増えた」という理解になりがちですので、なかなかお話しの折り合いが付かないことがあります。
ただし、みけさんが書いてくださったご計画内容を拝見した限りでは、ある程度のご実績がある建築家であれば、一般的な仕様よりもグレード感を下げたり、コストを抑える工夫をしなければ実現が難しいということは十分に予測の付く範囲だったのではないかと思います。
「大変厳しい予算ではあるが、何とか実現できる」という前提でスタートしたご計画だったのか、それとも「全く心配ありません」という主旨のご説明だったのかによって、建築家の予測が甘かったのか、そうでなかったのかをある程度は推測することができるのではないかと思います。
難しい交渉かと思いますが、ご参考にしてお話し合いに臨んでみてください。