「フル装備」の定義づけが難しいところです

  • 2012-11-10
  • 名前:ザ・ハウス

奈々ママさん、こんにちは。

まず、何をもって「フル装備」と考えるのかが難しいところです。

注文住宅においては、「この内容がフル装備」という明確な基準が存在しません。

つまり、「フル装備」の内容は、奈々ママさんがいかようにも規定することができますので、その具体的な内容が分からない限りは、一概に1,500万円で実現可能か、不可能かを判断することができません。

また、「諸経費全込み」という言葉についても同様に、「どこまでを諸費用に含むのか」といった明確な基準は存在しません。

一般論としてあえて申し上げるとすれば、

・工事請負契約書に貼付する印紙代

・建物の表示登記、保存登記

・火災保険料、地震保険料

・住宅ローンの保証料、事務手数料、ローン契約書に貼付する印紙代、借入時の抵当権設定登記

・引越し費用

などがあげられます。

建物の内容やローンの借入額等によっても異なりますが、上記であげたすべての項目が必要になる前提で考えますと、諸経費だけで100万円前後の費用が必要になるのではないかと思います。

さらに忘れることができないのが「消費税」です。

「税率5%が適用される注文住宅」を前提にすると、諸費用を除いて、1300万円前後が建物に充当できる費用と考えられます。

つまり、建物面積が35坪の場合、坪単価は37万円前後になります。

この場で特定のメーカーを取り上げることは控えさせていただきますが、坪単価37万円前後のハウスメーカーとなると、いわゆる「ローコストビルダー」が候補に上がるのではないかと思います。

参考:ハウスメーカーの坪単価一覧

ローコストビルダーを検討するにあたっては、営業初期段階や広告等で使用される「本体価格の坪単価」で建物の総額を算出しないようにご注意ください。

なぜなら、この「本体価格の坪単価」には、屋外の給排水工事や地盤補強などの工事は含まれていないからです。

ちなみに、実際には「本体価格の坪単価」に加えて、最低でも本体価格の20%~30%の費用が必要になります。

参考:注文住宅の本体価格

さらに「坪単価」は、建築基準法に基づく「延床面積」ではなく、バルコニーや玄関ポーチ等も含めた「施工床面積」で計算されることがあります。当然、延床面積よりも、施工床面積の方が面積が広くなりますので、施工床面積で坪単価計算をした方が、表示上、坪単価が安く映ることにご注意ください。