\ プロの話を聞いてみよう! /無料で家づくりを相談する

子どもがアレルギー体質でも安心な家とは?

東京都近郊のマンションに暮らす4人家族のT様ご一家。4歳のお子様は幼児期からダニ・ホコリ・ハウスダストに過敏反応が出ており、特に寝室とリビングの“まとまったホコリ”に触れるとくしゃみ・鼻水・湿疹が出てしまいます。
“シックハウス症状”や“アレルギー誘発物質”の少ない家で暮らしたい。自然素材や調湿素材に憧れはあるものの、予算は大丈夫なのか、家族が効果を感じ安心できる生活はどこまですれば・・・とこだわりラインをどこでひけばいいのかわからず家づくりを踏み出せずにいました。

アレルギー対策のポイント3つ

・アレルギー体質の子どもに配慮した注文住宅の素材選び
・無垢材や塗り壁を「どこまで使うか」の判断ポイント
・自然素材とコストのバランスを取る具体的な方法

工務店に相談してわかった“リアルな対策案”

T様ご夫婦は、自然素材を多く使っている工務店に相談しました。すると、理想(思い)と現実(予算)のバランスを取るための3つの具体案を提示されました。

①自然素材を“全体”ではなく“接触頻度の高い場所”に使う
体への影響が大きいのは、長時間過ごす場所・肌が直接触れる部分。床・寝室の壁などに無垢材や塗り壁を優先的に使うことで効果が期待できる。

②低VOC仕様の建材・接着剤を標準仕様内で活用する
すべてを自然素材にしなくても、ホルムアルデヒドなどの有害物質を抑えた建材を選べば、予算を抑えつつ安心感も確保できる。

③換気・断熱・湿度管理の工夫で空気環境を整える
24時間換気システム、断熱性の高い設計、結露しにくい窓・換気口の配置などで、ホコリやダニが発生しにくい室内環境を実現できる。

このように、素材だけに頼らず、「使い方」と「設計の工夫」で健康リスクを抑える方向性が示されました。

選んだ素材と仕様、その理由

T様ご家族は、お子様のアレルギー対策を最優先に、素材や仕様を一つひとつ検討しました。特に「子どもが長時間過ごす場所」「直接肌に触れる場所」に配慮し、以下のような選択をされました。
・リビングと廊下の床材には、スギの無垢フローリングを採用
・子ども部屋(寝室)の壁は、調湿・脱臭効果のある漆喰塗り壁に
・それ以外の部屋は、低VOCの壁紙と標準のフローリングでコスト調整
・24時間換気+高断熱窓+除湿設計により、空気と湿度の安定を確保

家全体を自然素材で統一することは予算上難しく、一部の採用にとどめましたが、“無理のない健康対策”として納得のいく選択ができ家族みんなが安心できる住まいが実現できました。

マッチングコーディネータの視点!

自然素材へのこだわりは大切ですが、「どこに、どの程度使うか」は早い段階で工務店と相談しておくことが重要です。後から変更しようとすると、コストや設計に無理が生じやすくなります。
特にアレルギー対策では、素材だけでなく換気・湿度・掃除しやすさもセットで考えることがポイント。全面採用が難しい場合も、「子どもが長くいる場所にだけ使う」など、優先順位を明確にした部分採用が、無理なく健康に配慮した家づくりにつながります。まずは、「家の中で子どもが一番長く過ごす場所」をピックアップしてみましょう。