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「新居では、ペットにもストレスなく暮らしてほしい」——そんな想いを持つご家庭が増えています。犬や猫は大切な家族の一員。注文住宅ならではの自由度を活かし、ペットとの快適な共生を実現する家づくりには、いくつかの“見落としがちな工夫”が必要です。
この記事では、U様ご家族(40代のご夫婦と、小学3年生と1年生の男の子)が実際に抱えた悩みをもとに、ペットとの暮らしの中でどのような工夫をしたのかを具体的に紹介します。
1. 「犬との暮らしが主役の家にしたい」U様の家づくりストーリー
「この家では、犬がストレスなく過ごせるようにしたい」
そう話してくださったU様ご夫婦。小学生の男の子2人と一緒に暮らしながら、元保護犬のミックス犬を家族に迎えたタイミングでの家づくりでした。
日々の生活の中で感じていた悩みは、こんなものでした:
- 玄関から脱走しそうになる犬への対策
- 子どもが遊んでいる間に犬が興奮して走り回る
- 掃除が大変(毛が舞いやすい、床が滑りやすい)
- ペット用品が散らかって見た目がごちゃごちゃする
とくに課題だったのは、朝のバタバタする時間に犬の動きをうまく管理できないという点。U様のご主人は、「出勤前に玄関で犬と子どもが混線して、毎朝小競り合いみたいになる」と笑っていましたが、本音はけっこう真剣でした。
2. 専用スペースはつくるべき?家族の動線とどうなじませるか
U様ご家族の選択は、「人の暮らしの延長にペットの空間がある」という考え方。
たとえば、リビングの一角に、犬のためのクレートスペースと床暖房を備えた“安心できるゾーン”を設計しました。そこは家族の目が届く位置でありながら、犬自身が落ち着いて過ごせる場所にもなっています。
また、玄関には小さな“動物用ゲート”を設置。子どもが開けてもすぐに飛び出さないようにする、シンプルだけれど実用的な仕掛けです。
「完全に隔離すると逆に不安になるみたいで…。共存型にして本当によかった」と奥様。
3. 暮らしやすさを底上げする細かな工夫
ペットとの暮らしは日々の繰り返し。その中で「ちょっと楽になる」工夫を重ねることで、家全体の快適さが大きく変わります。
U様宅では、
- ●リビングと脱衣室の間にペットグッズ収納棚:見た目もすっきり、動線上で取り出しやすい
- ●床材を滑りにくいフローリングに:犬の関節にもやさしく、掃除も簡単
- ●トイレスペースは、洗濯機横の通気のいいスペースに設置:におい対策と目隠しを両立
など、生活の細部に寄り添った工夫が随所に見られました。
さらに、家族の中で「だれが何を担当するか」を決めたことで、日々のケアが分散され、自然と子どもたちもペットの世話に参加するようになったそうです。
🟡マッチングコーディネータの視点!
これまでの経験からお伝えすると、「ペットとの暮らしを前提にした家づくり」は、見た目や機能だけでなく、日々の行動パターンや家族の関わり方が深く関係します。
特に、
- ●朝夕のルーティンの中で“困っていること”を洗い出す
- ●ペットの性格や習慣から“将来の変化”を想像する
- ●家族がペットとどう関わりたいかを整理する
この3点を整理しておくだけで、家づくりの優先順位がぐっと明確になります。
「収納を増やす」「汚れ対策する」といった表面的な話ではなく、『ペットとどう暮らしたいか?』という“関係性”に目を向けることが、結果として後悔のない間取りや素材選びにつながると感じています。
まとめ|U様ご家族に学ぶ、ペットと家族が心地よく暮らす住まい
U様ご家族の事例からもわかるように、ペットとの暮らしを前提に考えることで、家族にとっても無理のない住まいが見えてきます。
「人もペットも、同じように快適に暮らせる空間をつくる」——これは、単なるペット対応住宅とは違う、“暮らしの姿勢”そのものかもしれません。
ザ・ハウスでは、そうした考え方に共感する建築家や工務店との家づくりをサポートしています。あなたと、あなたの大切なペットにとって、本当に心地よい住まいを一緒に考えてみませんか?