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店舗併用住宅

店舗併用住宅とは、「自ら仕事をするための店舗」と「住むための住居」が併設された建物です。

計画を立てる際の注意点

一口に店舗といっても、飲食店など比較的大掛かりな設備機器や什器が必要な業態もあれば、物品販売などのようにショーケースや陳列棚を据え置けば、店舗として機能する業態もあります。

当然のことながら、大掛かりな設備機器や什器を必要とする店舗の場合は、店舗部分に必要な費用がそれだけ多くかかります。このような場合には、住宅部分に掛かる費用とは別に、店舗部分の内装設備や什器の予算を別途確保して計画を進めていくといいでしょう。

多種多様な専門機器を選択するのは、それだけでもなかなか難しいことですが、これまでの使い勝手を踏まえ、専門機器を扱っている業者からのアドバイスを得ながら選択をしていきましょう。

専門業者の中には、設備機器の販売だけでなく、開業の支援までをトータルにサポートしている企業もあるようです。特に店舗併用住宅となると、資金調達をどうするか大きなポイントになりますが、開業支援までを行っている業者は諸手続きにも慣れていることが多いため、助言を求めてみるといいでしょう。

開業にあたっては、経営面(営業、会計、税務)、建築面(設計、施工)、店舗開業(法規、申請、設備)の専門知識が必要とされますので、各専門分野に誰をキャスティングし、誰をこれらを総合的にマネジメントする立場に置くかが大変重要です。

資金計画の注意点

一般的に、住宅部分は住宅ローンが適用となりますが、店舗部分は事業資金としての融資になるため専用住宅にはない手続きが必要です。

まず、最初に金融機関に資金調達の目処を確認することが重要です。これまで事業を行ってきた方は、取引のあるメインバンクにご相談されるといいでしょう。

建物の設計を進める中で、最低限必要な店舗部分の面積、住宅部分の面積の見通しがつけば、再度、金融機関に相談をしてみましょう。この際は、建築工事の依頼予定先、専門設備業者にも相談し、金融機関に融資の打診ができる程度の事業計画を作成しておきましょう。

依頼先選びの注意点

例外的なケースもありますが、一般的に住宅を手掛ける専門家と、主に店舗内装を手掛ける専門家は、同じ建築の世界でありながら知識や考え方に大きな差があります。

特に数年で改修することを前提とした店舗とは異なり、住宅は長期に渡って保証することを前提としているため、工事の精度や、資材の耐久性に対する目がよりシビアなものになりがちです。

よりシビアな目を持ってくれることはいいことですが、施主が望まないところで必要以上のコストアップにつながる場合もありますので、業者の特徴をよく見極めることも大事です。

また、美容院や飲食店など、専門性が求められる設備業者の知恵を借りることは大変重要なことですが、中には経験豊富な専門業者の意向が施主の意向以上に反映されてしまい、思うように計画が進まないこともあるようですので注意しましょう。