ハウスメーカーのメリット・デメリット

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総合住宅展示場に出展したり、テレビコマーシャルを放映している住宅会社は、「ハウスメーカー」としてひとくくりのイメージで語られることがほとんどです。

しかし、一般的に「ハウスメーカー」としてイメージされる企業の中には、

1)規格化・工業化住宅を全国販売しているいわゆる「大手ハウスメーカー」
2)地域工務店が発展し、全国的に住宅を販売するようになった企業
3)フランチャイズで全国展開している企業

など、特徴が大きく異なる住宅会社が混在しています。

地域工務店から発展した企業やフランチャイズ展開している企業は「工務店」に近い特徴を持っているため、規格化・工業化住宅を販売しているいわゆる「大手ハウスメーカー」とは区別して考えるのが妥当です。

参考→工務店のメリット・デメリット

そのため、ここではハウスメーカーを「工業化(プレハブ化)または建築資材の一部を規格化することによって、注文住宅の大量生産を全国規模で行っている企業」と定義して、メリットとデメリットをご説明します。

(1)コスト

ハウスメーカーは元来、高品質の住宅を大量かつ低コストで供給するために考え出された方法なだけに、原価としてのコストは大変安いといえます。

ただし、ハウスメーカーは事業構造的にも数を売る必要がありますので、工務店や建築家に比べて広告費や展示場の建設・維持費、営業マンの人件費などに多額の経費が投入されます。そのため、総額は絶対的に優位といえるまでの安さにはなりません。

また、ハウスメーカーの規格内でおさまる住宅は高いコストパフォーマンスを期待できますが、規格を外れれば外れるほど建築コストが上昇するのが特徴です。

規格を外れる原因としては、建て主の要望の他にも、前面道路の幅や敷地形状、高低差などの立地条件による影響があげられます。特に都市圏の狭小地不整形地などは、斜線制限や近隣との調整によって建物の形が複雑になりやすく、結果としてコストが上がりがちです。

よって、「広く形の整った土地が多い地方では比較的安く、狭く形の複雑な土地が多い都市部では比較的高い」というのが、よく言われるハウスメーカーのコストの特徴といえます。

なお、ハウスメーカーが「坪○○万円」と表示しているのは本体価格のみの価格であることが多く、多くの工務店や建築家の表示方法とは異なるケースがありますので、最終的なトータルの見積りを比べてみないと単純比較はできません。

(2)設計の自由度とデザイン

ハウスメーカーは規格住宅という前提ですので、設計の自由度が高いとは言えません。規格住宅である以上、ある程度の自由度が制限されるのはやむを得ないことです。ただし、ほとんどの建て主にとってはハウスメーカーが対応可能な範囲で十分なことが多く、設計の自由度が低いことが即デメリットにつがるケースはそれほど多くありません。

また、大規模なマーケティング活動と開発体制によって、より多くの建て主の好みに合うデザインや仕様を取り揃えています。これらの建材等を大量に一括して仕入れることで、比較的コストパフォーマンスの高い選択肢を用意しています。

ハウスメーカーの本質は、住宅を規格化・工業化することによって量を売り、コストを下げることにありますので、ある程度の自由度や個性は犠牲にせざるを得ない要素であり、そのトレードオフの関係を理解してこそハウスメーカーの家のメリットを享受できると言えます。

(3)品質

ここでは、「欠陥住宅になりにくい」「手抜き工事を防ぎやすい」という視点で品質を考えて見ます。

ハウスメーカーの住宅は規格化・工業化の比率が高く、現場による施工精度のばらつきは少ないと言えます。欠陥住宅や手抜き工事が発覚した際の社会的なインパクトも大きく、そのリスクを負ってまで手抜き工事を積極的・意図的に行うのは割に合うものではありません。

一方で、欠陥住宅を防ぐためには「監理」を厳密に行うことが大切です。しかし、通常ハウスメーカーの家の施工は提携工務店と呼ばれる下請け工務店が行ない、基本的な仕様が決まっているため、一度それを覚えてしまえばあまり厳密な監理はせずとも失敗はない、という慣れや油断が生じがちです。

実際、ハウスメーカーの欠陥住宅は総体的に少ないといえますが、油断や過失からの欠陥住宅が報告されることもあり、それを防ぐための客観的に検証可能なシステムが待たれるところです。

(4)保証

施工者は、品確法によって竣工後10年間の瑕疵保証や、住宅瑕疵担保履行法によって資力確保措置(瑕疵保険への加入または保証金の供託)が義務付けられており、これはどの住宅会社でも変わりません。

しかし、大手ハウスメーカーは上場企業も多いため、保証期間内に会社が消滅してしまう可能性が低く、比較的安心して長期の保証を期待することができます。また、20年保証、30年保証など、ハウスメーカーによっては法的な義務以上の保証期間を独自に設けている場合もあります。

(5)ローンの組みやすさ

金融機関にとって、住宅を大量に扱うハウスメーカーはいいお客様ですし、住宅ローンとの相性もいいため、工務店や建築家と比べてスムーズにローンを組むことが可能です。また、グループ内に金融機関があるハウスメーカーもありますので、最もローンの組みやすい依頼先といえます。

ただし、最近の融資審査では、借りる本人の信用力により比重が置かれますので、最終的に借りられるかどうかはあくまでも建て主本人の信用次第ということになります。

・品質と企業の安心感とは引き換えに、自由度と個性に制約がある。
・一般敵に地方では比較的安く、都会では比較的高い。
・大企業が多いため、保証の安心感やローンの組みやすさなどが期待できる。
(矢野)

※関連サイト「ザ・ハウス@ハウスメーカー」を開きます

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