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住宅ローン、依頼先別の注意点

依頼先によって住宅ローンの組みやすさや注意点に違いがあります。

建て主個人の信用や支払い能力に問題がなければ、どの依頼先を選択しても最終的に借入先を見つけることはできますが、依頼先や金融機関との打ち合わせが不十分なために、資金が必要な時期に融資が実行されない場合があるので要注意です。

そうならないためにも、金融機関を選ぶ段階から、依頼先と融資のタイミングやスケジュールを検討しておくことが重要です。

ハウスメーカー

ハウスメーカーは受注量が多く、金融機関との取引件数も多いため、流れ作業的にスムーズにローンを組むことが可能です。

営業担当者が書類を用意してくれたり、ローンの申込を代行してくれる等、何かと心強いサポートが得られるはずです。また、グループ内に金融機関があるハウスメーカーもありますので、最もローンが組みやすい依頼先といえます。

ハウスメーカーの場合、契約時、中間時、引渡し時と3回程度に分けて支払いが必要な場合が多く、工業化の比率が高いハウスメーカーほど、工場で部材が生産されるまで(契約時から中間時まで)に資金を支払う割合が多くなります。

ただし、自己資金が少ない場合や、ハウスメーカーへの支払いと融資実行のタイミングが合わない場合でも、ハウスメーカーで提携ローンやつなぎ融資を用意していることが多いため、他の依頼先に比べて資金調達の面で困ることは少ないといえます。

参考→支払いのタイミング/ハウスメーカー

工務店

工務店は金融機関と昔から協働関係にあり、中には、ローンの申込を代行をしてくれる工務店もありますので、比較的スムーズにローンを組むことができます。

ただし、支払い時期と住宅ローンの実行のタイミングが合わない場合がありますので、注意が必要です。

一般的に工務店への支払いは、契約時、着工時、中間時、引渡し時と3~4回に分けて支払いますが、銀行ローンの実行は原則建物の完成時となります。

そのため、着手金、中間金は自己資金で支払うことになります。自己資金が少ない場合は、分割融資やつなぎ融資などが可能な金融機関を選ぶなど、支払いの資金を見越した金融機関選びが必要です。

参考→支払いのタイミング/工務店

その他の方法としては、完成保証とセットになった出来高払いのローンがあります。このローンは依頼先の工務店がその保証機関の完成保証に登録している場合に利用できます。

なお、対応できる金融機関が指定されていますので保証機関や工務店にご確認ください。

設計事務所

設計事務所で建てる家はまだまだ認知度が低く、住宅ローンの資金調達にあたって注意すべきポイントが少なくありません。

特に、土地から購入する場合は、土地購入から工事契約までの期間が長いことを理解していない金融機関も多いため、計画全体のスケジュールを十分に説明することが大切です。

また、土地の住宅ローン申込時には、金融機関から原則として建物の請負契約書の提出を求められますが、設計事務所で建てる場合はこの時点で工事を行う工務店を決めることができないため、請負契約書を提出することは不可能です。この場合、多くの金融機関では「建物図面と工事金額の見積書」で代用することができますので、「建物図面と工事金額の見積書」の作成を設計事務所に相談してみるといいでしょう。

参考→支払いのタイミング/土地代金

この時点で「建物図面と工事金額の見積書」を提出する場合は、今後の打合せによっては計画内容が変わる可能性があることを金融機関に事前にご説明下さい。この点をよく理解してもらわないと、建築費が増えたにも関わらず、融資額は当初提出した内容に合わせられてしまい、逆に計画を当初の提出内容に合わせざるをえなくなることもありますので注意が必要です。

設計事務所で建てる場合でも、工務店への支払いは、契約時、着工時、中間時、引渡し時と3~4回に分けて支払いますので、自己資金が少ない場合は、分割融資やつなぎ融資などが可能な金融機関を選ぶなど、支払いの資金を見越した金融機関選びが必要です。

設計事務所で建てる場合にも、保証機関が行っている完成保証とセットになった出来高払いのローンが利用できる工務店もあります。

その他、設計事務所で建てる場合の設計料は、一部の金融機関を除き、住宅ローンの対象とならない場合もあります。その場合は、自己資金で用意する必要があります。

参考→支払いのタイミング/設計事務所