ザ・ハウスで建てた家

これまで賃貸物件に居住していましたが、家族が増えたことなどで転居を検討し始めていたところ、夫の母が相続した土地を借りられることになったためです。

採光にこだわりがありましたので、明るすぎず、仄暗さ（ほのぐらさ）も感じられる設計や窓の配置をお願いしました。勾配天井や壁の質感、無垢床などの好みも、当初から伝えていました。

窓の形ひとつ取ってもイメージが左右されるので、横長や正方形をなるべく使いたいことや、日常的に手早く取り出したいモノの収納はオープンにしたいことなどの希望をお伝えしました。

私たちの細かいこだわりや確認、迷うことも多かったので、工務店さんは大変だったかと思いますが（笑）、建築家さんもご担当者様もよく付き合ってくださいました。

打合せの議事録などがなかったので、それぞれが決定事項を忘れてしまうこともあり、簡易的でもあるとよいかと思いました。

想像していた以上に、センスのよさと空間の広さを感じる住まいに仕上がっており、嬉しくホッとしました。

特にホワイトオークの無垢床、砂を混ぜて粒感と陰影を出した「ダイアトーマス」の塗り壁、コンクリート金鏝（かなごて）仕上げの玄関土間は当たりでした。

２階リビングダイニングの勾配天井の低い側はかなり高さを抑えたのでやや心配でしたが、出来上がってみると、壁際なので日常生活にはほぼ影響なく、壁際に座って斜めの天井を眺めるのも楽しいです。

全体的には満足しているのですが、施工の不備等ではなく、可能な限り自ら細かくチェックをしたつもりでも、確認不足を感じた点もありました。

玄関ドアは、私（妻）が一人で見に行き、独断で決めたのですが、家の中から見た時のドアの枠（施工の際につけていただいた）や、床の色と同系色でなかったのが当初は気になりました。
木目の樹脂製シートの仕上げなのですが、その点も気になってしまい、潔く木目ではないシンプルなアルミの扉を選べば良かったかも…、とも思いました。
ショールームで見た時は本物にかなり近いと感じたのですが…。
しかし、日頃、ドアを眺めて過ごすことはさほどないので、今はそこまでは気にならなくなりました。

これからの楽しみとして、およそ四畳半あるインナーバルコニーをどう使っていこうかと考えを巡らしているところです。

少しでも好みやこだわりがある場合は、工務店にお任せではなく、ご自分でも事前に情報収集をしてから、はっきりと要望を伝えるのが、納得のいく仕上りに繋がると思います。積極的に提案、希望を出していくのは労力が要りますが、後悔は少なくなると思います。

費用面に関しては、一般的な仕様をそのまま受け入れず、もう一度見直してみることがコストカットに繋がります。

我が家は２階建てですが、トイレは寝室のある１階に１ヵ所だけにし、キッチンも浴室もほぼ標準仕様、３方向に既に家があることもあり窓は少なめ、外構は竣工後に自分たちでやるなど色々手を打ち、希望の費用に近づけることができました。

見積りで不明瞭な点や、施工中に気になる点があれば、遠慮なくどんどん確認するなど、細かくうるさい施主になってください！笑