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競売物件

競売物件とは、債務を履行できなくなった人の不動産や担保物件が裁判所に差し押さえられ、売却される物件のことを言います。

物件の公示は地方裁判所で行われるため、自分が探している地域の不動産が競売に出されているかを逐一チェックする必要があります。

裁判所からは、俗に言われる「競売3点セット(物件明細書、現況調査報告書、評価書)」が公開されますが、物件の状況を把握するには不十分なため、自分でもさらに詳しい調査を行った方が良いでしょう。

入札には一定の保証金が必要で、定められた期間までに入札価格を提示することで購入の意思を示します。入札者の中で最も高い入札額を提示できれば、その物件を落札することができます。

競売物件の情報は、以前に比べてインターネット等で入手しやすくなり、不動産のプロでなくても比較的参加しやすくなりました。しかし一般の売買物件に比べてリスクが大きいため、購入するにあたっては以下の点に注意しなければなりません。

(1)不明な点が多い

一般の取引のように、購入の前に多くの情報を知ることができるわけではありません。建物の内部を見ることができなかったり、所有者本人から話を聞くことができない場合がほとんどです。また、物件の内容に関する情報も多いとは言えず、不明な点が多い中で購入の決断を下さなければなりません。

(2)瑕疵担保責任の請求ができない

物件に隠れた瑕疵が発見された場合、通常の売買では売主に対して減額の請求や契約解除、損害賠償の請求などができますが、競売物件では物件に隠れた瑕疵が発見されたとしても請求することができません。

(3)不動産を使用できない場合がある

落札できたとしても、占有者がいてなかなかその不動産を使用できない場合があります。また、占有者の立ち退き交渉に期間や費用が掛かってしまうこともあります。

(4)住宅ローンを利用するのが難しい

ローンの利用はできますが、時間的な制約があるため、ほとんど現金での支払いになることが多いというのが実状です。また、一般の物件では住宅ローン特約がありますが、競売物件を落札した場合、ローンの利用ができなかったとしても保証金は返還されません。

競売物件を購入する場合には、これらのリスクを十分に理解しておく必要があります。

最近では、競売物件の購入を手伝ってくれる専門業者もありますので、こうした専門家の手を借りるのも一つの方法です。

(矢野)