高気密・高断熱(1)

高気密・高断熱の家
名前:ショパンさん(2001/2/14)
高気密・高断熱で結露がなく年中半袖はだしで暮らせる家、というのに魅力を感じています。が、そんな家が本当に出来るのでしょうか。あまり期待が大きすぎてがっかりするかもしれないと心配もあります。
また、準防火地域ですが、木の窓枠が使えますか。
ショパンさん、こんにちは。
名前:ザ・ハウス(2001/2/15)
ショパンさん、こんにちは。

高気密・高断熱=結露がなく年中半袖はだしで暮らせる家 
と言い切ってしまうのは、少し危険な気がします。

言葉だけが先行してしまって「それではその内容は…」となると「?」では意味がありませんし、住宅が高気密化することでの弊害も、よく取り上げられている所です。きちんとした理解のもとでご計画をお進めいただきたいと思います。

また「暑さ」や「寒さ」といった感覚の部分は個人差がありますので、おしなべて「暖かい」とか「寒い」とかを言えない一面もあります。ショパンさんがどの程度をお望みなのかを、実際お建てになられた方のお宅へ伺うなどして体験されてはいかがでしょうか?

また「木の窓枠」ですが、種類は限られますが、準防火地域対応のものがありますので大丈夫です。

気になります。
名前:hana@Y HOUSE管理人さん(2001/2/17)
ショパンさん、はじめまして。
住宅設計の仕事をしているものです。
ちょっと気になったので、横レスさせていただきます。
わたしもザ・ハウスさんの意見に賛成です。
その理由として
・光熱費はいったいどれぐらいになるのか?
・家全体が年中半袖・はだしで暮らせる室内環境になっているのか?
もし、限られた部屋だけだとすると、その部屋から廊下に出たりトイレに行ったりするときはかなりの温度差を家の中で感じることになるのではないか?
が、あげられます。
採用するには慎重に検討されたほうが良いと思います。
何処で家を建てるのですか?
名前:いしい ちとせさん(2001/3/12)
東京で建築の設計をしているものですが気になることなので書かせていただきました。
北海道、東北地方ではかなり普及しているそうです。
東京では知り合いの工務店とか建築家に問い合わせても工事したところ、設計した人は誰もいませんでした(まだ、熟練した気密シートを張る職人が少ない。経験のある設計者は少ないが誰でも設計できる)。
東京近郊の最近の住宅はいわゆるビニールシートで密閉した高気密、高断熱住宅でなくとも、かなり高気密、高断熱であり、きちっとした暖房をすれば半袖で過ごせると思います。
結露について:北海道で高気密住宅が普及し始めた頃、床が急速に腐って抜ける被害が続出したそうです。室蘭工大の鎌田教授の実験建物を作り原因を調査した結果は、水蒸気は水、空気を通さない小さな穴でも通してしまうので、密閉テープを張ったコンセント穴のようなところから、内部の水蒸気が壁の中にたまってしまい、外部と内部の温度差により、外壁面に結露が生じ、流れでた水が床を腐らせたと結論づけています。これは北海道の話で、温暖地の話ではありません。外壁には、通湿シートを張り、空気層を設け通風させる必要があるそうです。
それから、すずしい地域は良いのですが、関東以南では夏はどうするの?
という問題があります。窓は壁の20倍の熱損失があり、ペアーガラスでも10倍だそうです、いきおい、小さな窓で、気密性能の良い開き戸になります。そうすると裸になっても暑さを凌げない可能性もある。24時間空調の思想はそんなところから生まれました。
また、密閉した家は建材の化学物質によるシックハウスにかかる可能性が高い。無垢の木の床材ですと床暖をすると踊ってしまうので、合板のフローリング材を使う必要がある。接着材とビニールに原因があるようなので床材を石とかタイルにする必要があるが重すぎて木造住宅には適しない。
このような問題もありますので、家を建てる地域に合っているかを考えることが重要です。
北海道、東北の方でしたらおこられてしまいますけど、
2001年建築知識3月号・高気密、高断熱の特集号になっています。バックナンバーもありますので、お読みすることをお勧めします。片寄った知識ではなく総合的な知識で決めるべきです。
悪いところばかり書いてしまいましたが、私は高気密、高断熱の反対者ではありません。
夏の高気密高断熱
名前:上田 勝さん(2001/3/25)
いしいさん、こんにちは。

夏の場合ですが、これを解決するには間取りで解決するしかありません。つまり南北に風の通りのよい住宅を計画するということです。それと通常行われている通り、葦簾や庇などで日射を遮ること。

夏の場合、断熱を十分にしておくことで、壁から伝わる熱は軽減できますが、窓からの日射量は膨大です。断熱が不充分であれば、熱しやすい代わりに冷めやすいですが外部の熱がモロに室内に侵入しますので冷房の設定温度を高くしなくてはなりません。風通しと日除けがうまくできれば低い設定温度で冷房ができます。

あと小屋裏の換気に注意することと、屋根面か天上面で十分な断熱をする。できれば勾配をつけて小屋裏の空間を大きくとっておくことでしょうか。

それとシックハウスですが、これはどうしても建材を安全なものにするしかありません。普通の住宅でもビニールクロスを使用している住宅はかなり気密が高くなりますから、高気密高断熱でなくとも安心できません。計画換気は科学物質を排出するほどの風量はありませんので、やはり素材でしか解決できませんね。参考まで。

年中半袖は無理ですね
名前:上和住宅・上田さん(2001/2/19)
青森で高気密高断熱住宅を専門に施工している工務店です。高気密高断熱住宅の特徴は、
1.家全体が一定の温度を保ち、温度差が僅差であること
2.少ない熱源で家全体の冷暖房ができる省エネルギー仕様
であること
3.十分な換気設備と防湿性に留意されていること
簡単に言えば以上が技術的に満足できれば良いわけです。

熱源が全く無く、年中半袖裸足で暮らせるはずがないわけですから、当然暖房が必要になりますが、それがいかに少ない熱量でできるかがポイントです。ですからまず必要なことは天井や壁、床、開口部がどの程度断熱性があるか、また住宅内部の間取りがどうであるかによります。

個室が多いとそれぞれの部屋で暖房が必要になりますから、暖房室を吹抜けにして二階に連続させたり、日中はドアを閉め切らないなど、できる限りオープンな間取りを考えることになります。技術的には次世代省エネ基準を満たしているなら問題はないでしょう。

また、準防火仕様の木製サッシというのは確かにありますけれど、高価ですから、外側アルミで内側が木製といった複合サッシを考えてみてもよろしいでしょうね。

huyuha
名前:栗原 信子さん(2001/3/20)
ファションの仕事をしているものです。1年中半袖で暮らせる家を手に入れても、きっと楽しくないと思います。この国は暑かったり、寒かったりこんなすばらしい季節感に恵まれているのですから、住まいの中でもその季節の移り変わりを楽しんだ方がいいと思います。冬はセーターを着て、コーデュロイ、夏はTシャツにジーンズ、春も秋も季節の色を楽しんで、内も外もつないで中庭で雪景色や若葉の芽吹き、お月見や、落葉を見て、ああまた今年もおわるな?という、そういう家づくりも選択肢のひとつにあってもいいのではないでしょうか。
重要なご指摘です
名前:ザ・ハウス(2001/3/21)
栗原 信子さん、こんにちは。

「住」とはなにかということを考えさせられるご意見です。

高気密・高断熱がもてはやされている反面で、ご指摘のような問題点もクローズアップされています。

ザ・ハウスの登録建築家の中には、通風や温度、光等の自然条件を緻密に計算して、四季の移り変わりを肌で感じられる設計を心がけている方もいらっしゃいます。

もっと大きな視点で見れば、四季のないところには文化が生まれないという根元的な問題にまでなってしまうかも知れません。

いずれにしても、ほとんど四季を感じさせない家から、季節の変化を楽しめる家まで、選択肢が増えたことは喜ばしいことです。

それぞれの方が、選択肢の利点・欠点を正しく理解いただいた上で、それぞれのご希望やライフスタイルにあった家をお建てになることが大切ですね。

どうも
名前:上田 勝さん(2001/3/22)
栗原さん、こんにちは。

おっしゃる通り、季節感を肌で感じ、楽しむ家作りという選択枝もステキですが、高気密高断熱だからと言ってそれができないというわけではありません。高気密高断熱で大切なのは、部屋と部屋の間に極端な温度差を作らないということです。

例えば暖房室とトイレの温度差が大きいと、特にお年寄りの場合はコールドショックという強いストレスから倒れたりする場合があるのです。また、暖房室と非暖房室の温度差が大きいと非暖房室の結露がひどくなり健康に影響が出てきます。温度差から生じる健康上の問題を解決していくことは、そのまま省エネルギーにもつながるというわけです。

ですから、季節折々の住まい方とともに、健康的な暮らしのできる家というようにお考えください。季節を楽しみながら冬は窓が結露でびっしりというのは楽しみも半減してしまうでしょうから。

住・衣・食での解決もありでは?
名前:栗原 信子さん(2001/3/23)
快適な状況を住まいだけで得ようとするところにいろいろな問題が発生するのではないでしょうか?確かに家の中に温度の低いところと暖かいところがあったら、お年寄りには具合が悪いことは分かりますが、それを高気密高断熱という住宅の性能で解決する方法も一つの選択、昔のようにどてらをはおったり、セーターを重ね着したりしてファッションでファジーに調節するのも一つの選択ではないでしょうか。こたつで鍋を囲むというのも多少は温度差の解消に精神的に有効なのでは。窓の結露もそのままほっぽっておけばカビとかが発生して問題になるのであって、家族のものが気が付いたら拭いていればそれでいいのではないでしょうか。住宅の性能で全てを解決する必要はないと思いますよ。そういえば昔うちの窓ガラスに水滴が着いたときに子供たちがガラスにお絵かきをして遊んでいました。業界の人には大問題でも結露も楽し……のケースもありますよ。
住宅は生き物ですから
名前:上田 勝さん(2001/3/25)
栗原さん、こんにちは。

結露で第一に恐ろしいのは、窓に結露していれば壁の中にも結露している可能性があるということです。窓ならば拭けばいいのですが、箪笥の裏や床下まではなかなか対応できません。

高気密というのは断熱する上でどうしてもつきものなのですが、それは壁の中に湿気を侵入させないためです。気密を上げれば計画換気が必要となります。一般の住宅でも、ビニールクロスを使用していれば、十分高気密化してしまいますから、計画換気が必要になってきます。

断熱性を高め、しかし気密をとらないための方法としては、内装材に珪藻土や漆喰、無垢材を使用し、断熱材にはセルロースファイバー等を使うなど、住宅の構造自体で湿気を調節可能にすることです。自然素材そのものは、健康に配慮すればその代わりに劣化も早くなりがちですので、できれば計画換気で余分な湿気を排出する工夫も欲しいですね。

私達のご先祖様はこの湿気や結露とずっと戦ってきました。いかに快適な住宅でも、湿気や結露に無頓着であれば住宅そのものが長続きしません。土台の材質や床下の防湿などできる限りの対処はしておく必要がありますね。

ファッションも同じ
名前:栗原 信子さん(2001/3/25)
上田さん、ありがとうございます。壁の中も結露するというのは知りませんでした。自然の素材を使えば気密化しなくても結露が防げるとうのは通気性のよい住まいになるからということなのでしょうが、ファッションも同じで、麻や綿など自然の繊維は通気性があり、体の汗も適度に調節してくれますが、合成繊維だとそれが難しいケースもあります。家も湿気をいっぱい出しますから、衣服と同じように、通気性のよい自然の素材でつくるのがいいように思いました。自然の素材だけにこだわってつくればコストも高くなるのでしょうから、やっぱりある程度までを住宅の性能で解決して、そこから先は衣と食と暮らしの知恵で解決するのがいいのだと思います。私はちょっと古い人間なので、暑さ寒さも彼岸まで…ではありませんがほんの少し我慢をする暮らしもいいなと思います。
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