外断熱か、内断熱か(4)

内断熱は、ほんとにだめなのか。
名前:ヤスさん(2002/11/27)
住宅建築を本格的に検討しているものです。
いろんな本を読んだり、物件をみたり、住宅メーカーの話を聞いたりして、研究をしてきました。
現時点での結論は、次の通りです。

高気密、高断熱の住宅を建てるには、外断熱工法のほうが、間違いなくよいだろう。外断熱の欠点は、建築コストが高いこと、また、耐火性が、グラスウールなどの不燃性の断熱材とくらべ劣るので、万が一のときが心配なことくらい。

さて、ここからが、問題です。ボーナスが、どんどん減らされ、家計にそれほど余裕がない我が身としては、建築コストが高いのは、致命的な壁になっています。いくらいい工法だとわかっていても、先立つものがなければ、どうしようもありません。

かといって、内断熱のデメリットを知ってしまった以上、恐くて、内断熱で家など建てられない気がします。しかし、世の中の90%以上の家が、内断熱である事実は、何を意味するのか。知人に聞いても、内断熱でもそんなに問題があるようなことは、言ってません。

いい家ができるかどうかは、結局、どれだけ、きちんと施工するかどうかにかかっているのではないかという気がします。きちんと施工すれば、内断熱でも、そんなに問題ないのではないでしょうか。

内断熱の家にすまれたいる方のご意見をお聞かせ下さい。

内断熱でも問題ありません
名前:上田 勝さん(2002/12/7)
ヤスさん、亀レスで済みません。

>いい家ができるかどうかは、結局、どれだけ、きちん
>と施工するかどうかにかかっているのではないかとい
>う気がします。きちんと施工すれば、内断熱でも、
>そんなに問題ないのではないでしょうか。

おっしゃる通りです。内断熱の場合、施工が丁寧であれば最も安く安心して住める家にできます。安い断熱材でも、防湿と通気を考えれば全く問題無く施工できます。

まず、一般に外断熱か内断熱かで考える向きがありますが、要は施工方法と使用する断熱材の種類を間違えずに適正に施工するということが第一条件です。

通常の木造軸組の場合、グラスウールを使用し内断熱にすると、壁体内に結露する心配が出てきます。この場合まず室内側の防湿及び地盤の防湿をきちんと施工しなくてはなりませんが、それだけで湿気は防ぎきれません。

万が一壁の中に湿気が入りこんだとしても、それを外部に逃がすために、通常外壁側に通気層を設け、タイベックなどの防水防風透湿紙を通じて湿気を排出する工夫ができていなくてはなりません。また、湿気が過剰にならないように、常時集中換気できるようにしておく必要があります。

しかし、例えば耐力壁を構造合板で作るパネル工法の場合、合板自体が湿気を通しにくいために、繊維系の断熱材を使うと湿気の逃げ場がなくなり、よほど完璧な防湿施工をしないと壁体内結露を発生させてしまいます。ですからその場合は繊維系ではなく、ウレタンやポリスチレン等の湿気を通しにくい断熱材を使わなくてはなりません。これは2×4でも同じことが言えます。こういう構造ならば、外断熱を考えた方が安心でしょう。

さて、外断熱ならいいのかということですが、パネル工法や2×4でも、あらかじめ断熱材を充填したパネルを使用する工法もありますね。ウレタンフォームやフェノールフォームを構造パネル間に充填し、それを現場で組みたてるフランチャイズ方式で提供されています。この場合は気密を高めることも容易で、外断熱より施工性がよく、内断熱に現場施工でグラスウールを詰めるよりも現場の技能の優劣に左右されません。

工法に応じて適正な材料を選び施工するというのが全ての基本ですが、北国のように高気密高断熱の施工に慣れた業者と比較的暖かい地域で施工知識に不安のある業者とでは技術知識にかなりの開きがあります。一般の施主にはなかなかそこまで見極められないので、まことしやかに内断熱はダメ論が語られていますが、けしてそんなことはないんです。

ちなみに外断熱を使ったとしても、基礎に通気口があり外気が通り抜け、それが空洞になっている壁の中を通るようであれば全く何の意味もありません。外断熱は外部環境と内部環境との通気が完全に断たれていなくては機能しません。また、地盤防湿がいい加減であれば、土地によっては家中湿気だらけになる危険もあり、やはり施工知識がないとよい家にはなりません。

内断熱ダメ論にもう一言
名前:上田 勝さん(2002/12/7)
ついでに世の中に流布している内断熱ダメ論に一言。

外断熱は本来RC造の建物に採用されてきた方法ですから、木造軸組みの断熱採用例自体がそれほど多くはありません。圧倒的に多いのが内断熱ですが、施工例が多い分、それだけ間違った使い方が報告される場合も多いわけです。

そうした誤った使い方によって損害を受けた例ばかりを集めて「だから外断熱がいいのだ」という根拠にしている場合が多いのですが、外断熱でも施工法を間違えれば大きな損害を引き起こすことに違いはないんですね。

外断熱を採用し施工する業者は当然に内断熱のデメリットを強調しますが、そうであればパネル間に断熱材を充填した工法の方が内断熱と外断熱双方のメリットを活かして建てられるという事実には不思議に口を閉ざします。当然そうです。儲けになりませんから。

もっともここまでの知識を施主の方に持てという方が無理なのかもしれませんが、外断熱と内断熱には双方ともにメリットもデメリットもあるんだということだけでもわかっていただければありがたいと思います。

ついでにもう一つ(しつこい?^^;)
名前:上田 勝さん(2002/12/7)
鉄骨軸組みで作る場合は、外断熱の方がいいですね。どうしても鉄骨は冷気を伝えてしまいますから、内断熱にするだけでは断熱性を確保できないばかりか、結露の原因になってしまいます。

まさしく、工法に応じた適正な施工を、です。

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