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設計ミスの是正工事

設計ミスの是正工事
名前:chihiro05181223さん(2013年8月27日)
中堅HMで建築中です。設計段階で営業担当者の勧めで家具の納まりを考慮した間取りにしました。ところが、家具の寸法を柱の芯ー芯の寸法と勘違いして設計し、家具が入らないことがわかりました。現在是正工事のあり方について交渉中です。

現在工事は上棟から2週間弱経過し、構造体、屋根工事が完了しています。

HM側提案は「①軽微な変更申請、②屋根と一部梁の解体、③現場加工での柱の設置、④建築続行」というものです。

一方こちらは「①再度の建築確認の取得、②上棟からのやり直し、③工事遅延の家賃保障、④延滞金の支払い」を求めています。その理由は、

①軽微な変更をかけることは「訳あり物件」を示し、建物価値の低下を招く

②金物工法において、柱や梁の解体はドリフトピンの引き抜き、再打ち込みを意味し、一度で打ち込んだものに比べ強度面で劣る(契約時に期待される強度が得られない恐れがある)

③是正工事には現場での加工が避けられないが、精度に劣る加工となる(HMはカタログでプレカットの優位性を強調)

です。

また、こちらの要求の根拠として、以下の経過があり、このことも申し入れています。

①プラン検討時に従来の軸組工法(安価)を希望したが、営業担当者はより高価で強度のある金物工法のプランしか応じなかった(私が建築条件付契約で来たからだそうです)

基準法をクリアするだけなら、現契約より安価で済んでいたはず。

②プラン検討時に家具寸法のメモを営業担当者に渡したが、営業担当者は設計者に対し、口頭で伝えたために間違いが起こった(これについてはHM側は認めている。営業担当者と建築士先生の間で言った言わないになった)

③私が寸法について不安を持ち、電話で営業担当者に伝えたのが上棟前であり、現場監督から営業担当者にも上棟前に是正不可能の返事をしている(現場監督との電話メモあり、営業担当者は認めず)。さらに営業担当者は上棟後初めての打ち合わせで「問題ない」旨私に(虚偽?)報告。(このやり取りは録音あり)

④現場監督は上棟前に設計ミスを知りながら工事を続行、上司である工事課長にも報告せず。(工事課長作成の報告書から類推可能)

⑤私から工事課長に直接申し出、問題が初めて顕在化

⑥このHMでは最低1回、建築士との打ち合わせをすることになっているが、営業担当者はこれを省略した(営業所長からの謝罪あり=録音あり)

現在HM側の回答待ちです。こちらの希望は再上棟ですが、認めない場合には「当方負担なしの契約解除(手付金変換)」を要求したいと思います。なお、建築請負契約は3月下旬締結、引き渡し予定は8月末ですが、申し入れ後1ヶ月以上工事が止まり、全体的には3ヶ月程度の遅れになる模様です。

勝算はあるでしょうか?

また、この土地は建築条件付売買契約で取得しましたが、建築請負契約解除にともない土地売買契約も無効になるのでしょうか?

ちなみに売主はHMではなく、一個人です。

よろしくお願いします。

民法をご参考の上、弁護士さんにもご相談ください。
名前:ザ・ハウス(2013年8月29日)
chihiro05181223さん、こんにちは。

設計ミスとのことで、大変お困りのこととお察しいたします。

個々に様々な経緯や背景がお有りのことと思いますので、以下のご説明は一般論としてご理解ください。

原則的に仕事の目的物に瑕疵があって、このために契約をした目的を達することができない時は、注文者は契約の解除ができる(民法635条)とされていますが、請負の目的物が建物その他土地の工作物であるときは、契約解除できない(同法635条但書き)とされています。

請負契約の解除を認めると、完成した建物や土地の工作物を取り壊して元の更地の状態に戻さなくてはなりませんので、これは請負人に負担が大き過ぎるばかりでなく、社会経済的損失も大きいと考えられているからです。

建替え以外に方法がない場合、つまり、基礎や構造に重大な瑕疵があり、かつ、そこに住むことができない程の悪質な瑕疵の場合には、建替え費用分の損害賠償を認めた判例もありますが、一般的には、今回のケースがこれに該当するとは考えづらいのではないかと思われます。

建替えまでには至らないと考えられる場合は、瑕疵の修補に代え、または瑕疵の修補と共に損害賠償の請求をすることができる(民法634条2項)とされており、設計側に100%の過失がある場合には、慰謝料などの賠償金で済ませるのが一般的です。例えば、家具の買い替え代金、工期の遅延によって生じた損害、また、設計ミスが生じたことによる心理的な損害などを含めた金額を損害賠償として請求するなどの方法が考えられます。

また、建築条件付き土地の扱いに関しては、取り交わした建築条件付き土地の売買契約、また、建物の工事請負契約の内容にもよりますが、上記で請負契約の性質をご説明しましたように、原則として、建物の請負契約の解除はできないとされていますので、土地の売買契約が白紙解除になるとは考えづらいと思われます。

ただし、注文者がそれまでに要した金銭を支払えば、請負契約の解除は可能ですので、その際は、売買契約書の内容に従って土地の扱いを決めることになるかと思います。

ご納得できない場合は訴訟という選択も考えられますが、その前に、住宅関係の訴訟に詳しい弁護士さんにご相談されることをお勧めします。

ありがとうございました
名前:chihiro05181223さん(2013年8月29日)
ザ・ハウスさま

早速のお答え、ありがとうございました。

建築請負契約の要点をわからせていただきました。

今回の場合、ミスを知りながら着工したり、虚偽の報告をしたり、ということがありまして、このことが信義則に違反していると思っております。

これら重大な信義則違反があったばあい、契約の解除が認められた判例などないのでしょうか?
ぜひ、弁護士さんにご相談ください。
名前:ザ・ハウス(2013年8月30日)
chihiro05181223さん、こんにちは。

信義誠実の原則は、「信義に従って誠実に事にあたらなければならない」というような、かなり抽象的な内容になっています。

そのため、一般的には、個々の条文で規定されている内容では解決できない問題が生じた場合などに、補完的に用いられることが多いようです。

なお、大変申し訳ございませんが、類似事例の判例を確認するまでには至っておりませんので、ぜひ、住宅関連に詳しいご専門の弁護士さんにご相談いただくことをお勧めいたします。

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