建築家とは

こんな建築家も・・・
名前:ころっけさん(2003/5/3)
建築家に依頼して裏切られた例をご紹介します。
ザ・ハウスの登録建築家ではないことを、こちらの名誉のためにもお断りしておきます。

昨年4月にある建築家と設計監理契約を結びました。
木造、自然素材に詳しい方で、ネットを通じて存在を知り、こちらからアクセスしました。
設計期間を長く取る趣旨の方で、こちらも時間的ゆとりがあったので、今春設計完了の予定でした。

ところが別の方の契約で、今年始め建築家が施主のお金を使い込み、資金繰りに行き詰まり自己破産。その後、当方の計画も、建築家が惚れ込んだ某工務店に設計図面が数回に渡り流れていたことが発覚。明らかな契約違反でした。

建築家の言い訳は「工務店へは『相談』に行っただけ、破産しても建築士資格は存続し、経営のみを第三者にまかせ、今後の影響もない」という荒唐無稽なものでした。しかし『相談』を受けた工務店は、当方の相見積もりの予定は聞かされておらず、随意契約と思わされ、建築家に資材の購入までされていました。

結局契約解除しましたが、訴訟を起こしてもお金の取りようがなく、現在知り合いを通じて別の建築家と契約しました。建築家の加盟する兵庫県建築士事務所協会にも伝えましたが、やる気がないのか連絡もなく、多くの被害者と多額の被害金を出した当の本人はのうのうと業務を続けています。おかしい話です。

ここでお話しする趣旨ではないのかもしれませんが、こういう建築家もいることをお伝えしたかったまでです。ザ・ハウスさんの登録建築家の方にお願いしていれば、こんなことはなかったでしょう。

お気の毒です
名前:ザ・ハウス(2003/5/3)
ころっけさん、こんにちは

このようなお話も、他のユーザーにとってはとても参考になることかと思いますのでお聞かせいただいてよかったです。

一口に「建築家」といっても実にさまざまな方がいらっしゃいます。
実は個人住宅を作ったことのある方、ましてや住宅設計だけで成り立っている方に至っては、ほんの一握りしかいらっしゃいません。

発展性を考えると、経験がない、または浅いということだけで決して否定すべきではありませんが、その建築家の場合は「悪意」というよりも、工務店との距離感や建て主への誠実義務において、住宅設計の基本中の基本さえご存じないものと思われます。

実は、いわゆる「建築家で建てる」というスキーム自体がごく最近確立したばかりで、特に東京圏以外においては今まさに始まったばかり、といっても過言ではありません。

この建築家は、その工務店やハウスメーカーなどの下請けを主な仕事とされていて、建て主側に立って計画を進めるというやり方においての、自分の「立ち位置」を理解していなかったのではないでしょうか?

「知らない」ということは、ある意味で悪意があるよりもたちの悪いもので、それだけに建築家選びはとても難しく、かつ重要です。

珍しく、このBBSで弊社の宣伝をさせていただきますが、まさにザ・ハウスは建て主にとってのそのような弊害を取り除こうという会社です。
建築家選びにご不安な方は是非とも弊社にご相談ください。

ころっけさん、まだまだご計画はこれからです。
新しくご依頼された建築家といい関係をお築きになって、楽しくご満足のいく家づくりがかなうことをお祈りしております。
がんばってください!

建築家って何だろう
名前:上田 勝さん(2003/5/3)
なんとなーく感じたことなんですが。

「建築家に依頼して家を建てたい」という方がこちらに多く集っているわけですけれども、そもそも「建築家」って何なのでしょう。建築に関わるプロフェッショナルなサービスを提供する職能の総称と考えれば、一人親方の棟梁だって「建築家」です。

例えばよりデザインに優れ、オリジナリティ溢れる家づくりができるからとか、依頼主一人ひとりでその定義やイメージが違うのでしょうけれども、デザインにしろオリジナリティにしろ、それは結局「予算」の問題だったりしますね。テレビの施工事例紹介を見るたび思うんですが、坪あたり70万80万も使えばそりゃ誰でもできますよ、という感覚も無いではありません。

建築家がどれほど優れたアイデアを持ち、意匠にどれほど拘りを持っていても、それは施工業者の技量に多くを依存します。手間を惜しまず丁寧に愛情を持って仕事をする工務店や大工あっての職業です。残念ながら、そうした技量の優れた大工は今どんどん減っています。あと10年、20年もすれば人材の枯渇は深刻な状況に至るでしょう。

よい仕事をする地場の工務店がいなくなったら、建築家はどうやって家を建てるんでしょうか。施主ももっと現場とのコミュニケーションを大切にすべきだと思います。そのコミュニケーションがあってこそ設計・監理も生きてくるのだと思いますから。

大変重要なご指摘です
名前:ザ・ハウス(2003/5/3)
上田さん、こんにちは

「建築家ってなんだろう」、ということは、建て主が建築家に設計を依頼するとき、必ず一度は問わなければならないことですし、その正しい認識があって初めて建築家で建てるメリットがあるものと考えています。
その意味において、「建築家とは」あるいは「建築家で建てる」とはどういうことかを、建て主だけではなく当の建築家や施工を担当する工務店も含め、常に問い直す必要があります。

ザ・ハウスの考える「建築家」について、以下に述べさせていただきます。少々長くなりますが、ご参考ください。(なお、弊社の見解は、住宅に関することに限らせていただきます)

(1)「建築士」=「建築家」?
建築士の免許があれば住宅が建てられるかというと、決してそうではありません。
住宅は1人でほぼ全ての工程にかかわるため、技術面での総合力が求められます。
建築士の職種によっては、例えばホテルのロビーなりビルの設備なりだけを設計している方もいらっしゃり、このような専門的建築士の方が住宅を設計することには無理があります。
また、住宅を設計する上で、技術と同じくらいに大切なことは、建て主といいコミュニケーションをとることができ、信頼関係を構築できる能力を持った方に限ります。これは資質や人生経験が大きく影響し、もともと住宅設計に向かない性格の建築士の方も少なからずいらっしゃいます。
逆に、免許を持っていなくても、素晴らしい仕事をされている方もいらっしゃいます。
つまり、「建築士」=「建築家」ということは全く成り立ちません。

(2)「設計技術が高い」=「建築家」?
設計技術に関して言えば、かなりの部分において設計経験の量と比例します。
工務店にお勤めの建築士より多くの設計経験をもつ建築家はごく少数であり、建築家を名乗るほとんどの方よりも工務店の設計技術の方が高いと考えられます。

しかし、ほんの一握りの建築家はきわめて高い設計技術をお持ちで、そのエッセンスは工務店の建築士が施工の都合やハードづくりということに縛られているのに対して、自由に素材や工法を研究・実践でき、また「住」という奥深い分野を純粋にソフトの面から追求できるというところにあります。

(3)「デザイン力が高い」=「建築家」?
今までの建築家の概念の中心は「デザイン力の高さ」にあったかと思いますが、一概にそうとは言えなくなっています。
ハウスメーカーも規格商品とはいえ、デザイン力が目覚しく上がっていますし、工務店のデザイン力も今後あがっていくものと予想されます。

ある専門的な視点で見たデザイン力は圧倒的に建築家が有利であり、今後も変わることはありませんが、基本的にデザインは主観的なものですので、建て主の最大公約数が期待するデザイン力で言えば、建築家の優位性は確定的とはいえません。

(4)大工の棟梁や工務店の建築士は建築家?
これはごく単純な理由からそうとはいえません。
ひとつは、建築家として成り立つだけ設計能力があるのなら、そちらに専業しているはずだろうということです。
結局、施工とあわせたパッケージとしてしか成り立たないのであれば、自律的な職能とはいえません。
また、建築家には監理という設計と並ぶくらい重要な仕事があります。
大工の棟梁や工務店の建築士は、自社の監理、つまり監理する会社と監理される会社が同じ状況しかありえませんので、監理技術はともかく、監視的な機能は成り立ちません。

以上のように、建築家と名乗る方は多くても、ザ・ハウスが建築家と考える方はごく少数といえます。

もうひとつ能力とならんで重要なことは、「建築家で建てる」というスキームを理解しているかどうかです。
ころっけさんへの返信にも書きましたが、いくら能力が高くても、これを理解していなければ、依頼するメリットはありません。

そのようなことも考慮して以下にザ・ハウスが求める建築家像を述べて見ます。

ザ・ハウスが求める建築家の職能1
設計技術・デザイン力とも工務店にお勤めの建築士やハウスメーカーのそれを上回ることが必要です。
建築家の施工をされた工務店さんの感想として、「本当に勉強になった」と「あれなら俺にもできるよ」という2つに分かれます。
後者の感想を持たれた方は、その正否は別にして、工務店からの信頼を得ることはできず、ひいてはいい家作りのためのいいチームワークをもち得ないことになります。

ザ・ハウスが求める建築家の職能2
建築家に依頼する一番の妙味は、世界に一つだけのそれぞれの家族にピッタリあった家が持てるということです。
こう申し上げると、ハウスメーカーや工務店さんも、「うちだってそうだ」とおっしゃいますが、第一線の建築家が建て主の生活や考え方の奥底に照明をあて、それらを巧みに形にくみ上げていく様は、建て主にとってまさに「建築家に依頼してよかった」と思える瞬間かと思います。
逆に、これができない方や理解していない方が建築家の看板を上げていることが、いろいろな問題を生む原因となります。

ザ・ハウスが求める建築家の職能3
これは職能というよりも、前述のスキームのメリットといえるかもしれませんが、工事の監理を施工側ではなく建て主側に立った建築家が行うということは、万一の手抜き工事や欠陥住宅を防ぐ上でとても大切です。
また、設計の細かい部分などは監理時に直接施工側に伝えますので、監理が不十分だと考えていたイメージと違った住宅になることがあります。

以上、上手くまとまっていませんが、ザ・ハウスの考える建築家像を少しお分かりいただけたかと思います。
ザ・ハウスは建て主に建築家をご紹介するものとして、上記に適しない方を「建築家」とは考えていません。

最後に、建築家と工務店の関係ですが、もともと、設計者と施工者という全く違う役割を担い、一人の建て主のために最高のチームワークを構築すべき両者なのですが、なぜか工務店さんで建築家を快く思っていない方がいらっしゃいます。
表面的には、設計施工が中心だった工務店の業務の一部を専門に請け負う存在が出てきたことに対する拒否反応のようなものに見えますが、実はもっと深刻な問題があります。
3年前に施行された品確法によって、瑕疵に対する工務店の責任が法制化されましたが、その責任は建築家には及んでいません。
つまり、もし未熟な設計者が建て主の名の元に工務店にある仕様を強制して瑕疵が出た場合、その責任は全て工務店が取ることになります。
これでは、建築家と工務店の健全な関係を築くことが難しい状況です。

しかし、本当に第一線の建築家は、自分がいいと思う工務店をとても大切にしており、大変良好な関係を作っていらっしゃいます。
環境が整っていないことも事実ですが、建築家・工務店それぞれが、一途に建て主のことを考えていることも事実ですので、互敬の念を持って、いいチームワークをおつくりいただきたいと願っております。

参考になります
名前:上田 勝さん(2003/5/5)
建築家と工務店もまた出会いが大切だということですね。ザ・ハウスさんがいかにハードルの高い建築家、施工業者選びをしているかがよくわかりました。

確かにあらゆる素材を施主のイメージに合わせて組み合わせ、家具や食器の一つひとつに合わせた収納を提案し…という、たっぷりと家造りに時間をかけてくれる職能というのは、回転率で経営している建築士事務所や工務店では得られないかもしれません。

工務店はいろんな素材を実験的に使うことを一番嫌います。ご指摘の通り、クレームはまず工務店に対して集中しますから、使いなれた素材を定石通りに使うことを優先しますね。それが施工者の責任でもありますから、図面通りに仕上げて責任の持てない家を建てる気にはやはりなれないわけです。こうしたところが、建築家嫌いに陥る理由なのかもしれません。要するによい出会いを経験していないということなんですけど。

建築家と家を作る、このためには施主も責任を引き受ける覚悟が必要ですし、三者がそれぞれの立場で責任を分担し合う気構えがないと難しいですね。

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