構造計算

ブックマーク:

建築物には固定荷重、積載荷重、積雪荷重、風荷重、地震荷重などの様々な力がかかるため、その建築物が安全な状態を保てるかどうかを設計段階でしっかりと検討しておく必要があります。

このように、建物にかかる力とその安全性を計算することを「構造計算」といいます。

なお、建築物には、建築確認申請時に構造計算書の提出が不要な場合と必要な場合があります。

◆構造計算書の提出が‘不要’な建物

<木造2階建て以下の住宅等>

木造2階建て以下の住宅に代表される通称「4号建築」は、構造計算書の提出は必要ありません。ほとんどの場合、許容応力度計算、軸組計算、壁量計算、偏芯率計算などの簡易的な方法で計算されます。

<国土交通大臣から認定を受けたプレハブ住宅>

大手ハウスメーカーに代表されるプレハブ住宅は、国土交通大臣からの認定を一括して受けており、構造計算書の提出は必要ありません。
この大臣認定の範囲内で設計を行い、品質管理された工場で部材を生産することで、一棟一棟の構造計算を省略することが認められています。

◆構造計算書の提出が‘必要’な建物

<木造3階建て、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の住宅等>

木造3階建てや鉄骨造、鉄筋コンクリート造の住宅等は、構造計算適合性判定を受ける必要があり、確認申請の際に構造計算書の提出が求められます。

この場合、構造設計一級建築士の有資格者が、許容応力度等計算、保有水平耐力計算、限界耐力計算、時刻歴応答解析などの精密な構造計算を行います。

住宅をメインにしている設計事務所や工務店などが、社内に構造設計一級建築士を置くことはほとんど無く、構造計算書が必要な場合には構造設計を専門に行う外部の構造設計事務所に委託するのが一般的です。

構造計算書はA4用紙で100枚以上になることも珍しくなく、構造計算を行う設計事務所にとっても、建築確認審査機関にとっても膨大な作業量になります。

構造計算に要する費用は、建物の規模や構造にもよりますが、30坪前後の一般的な住宅で30万~50万円が相場です。

◆構造計算書が不要な場合でも、構造計算を行った方が良いとされるケース

法的には構造計算書の提出が義務付けられていない場合でも、精密な構造計算を行った方が良いとされるケースもあります。

・大きな開口部が多い
・壁が少なく、大きな空間がある
・複雑な外形、形状をしている(例:変形地や狭小地に建つ住宅)
・複雑な空間がある(例:スキップフロア等)

一概に精密な構造計算が必要かそうでないかを判定することはできませんが、依頼先の設計士から説明を受けた上で、構造計算の必要性について十分に理解しておくことが重要です。

(田中)
まじめな家づくりセミナー