住宅性能表示制度

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住宅性能表示制度とは、平成12年4月1日に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)に基づく制度で、良質な住宅を安心して取得できる市場の形成を目的としています。

具体的には、住宅の性能(構造耐力、省エネルギー性、遮音性など)に関して、適正に評価、表示するための共通ルールを設け、消費者が同じ物差しで住宅を比較できるように考えられています。

例えばパソコンを買うとき、各社の製品の性能を比べようと思ったら、CPUの速度は何Ghzか、メモリは何GBか、ハードディスクの容量は何GBか・・・などといった基準で比較検討ができますが、住宅にはそのような分かりやすい基準がありませんでした。

そういった基準が無いと、それぞれの建築会社が独自の判断で「地震に強い家」、「省エネの家」等と好きなように表現することができてしまいます。
そのような独自の判断基準ばかりが溢れてしまうと、消費者が何をもって「地震に強い」、「省エネ」等を判断すれば良いのか分からなくなってしまいます。

そこで、分かりやすい物差しを設け、「地震に強い」、「省エネ」等の定義を明確にしようというのが住宅性能表示制度です。

◆住宅性能表示制度のポイント

住宅性能表示制度では、以下の10の分野について、それぞれ基準が設けられており、主に住宅の外見や簡単な間取り図だけでは判断しにくい項目が設定されています。

・地震に対する強さ(耐震性)
・火災に対する安全性(耐火性)
・柱や土台などの劣化対策(耐久性)
・配管の補修のしやすさ(メンテナンスの容易性)
・温熱環境(省エネルギー性)
・シックハウス対策、換気(通気性)
・窓の面積(光・視環境)
・音に関する対策(遮音性)
・高齢者、障害者への配慮(バリアフリー性)
・防犯対策(防犯性)

各分野について、一番低い基準の「等級1」は建築基準法で定めらた基準と同程度に設定されています。

◆住宅性能表示制度のメリット・デメリット

住宅性能表示制度に則って性能評価の認定を受けるかどうかは建て主の任意ですが、認定を受けて建設住宅性能評価書が交付された住宅については、地震保険や住宅ローンの優遇の他、万が一、建て主と依頼先の間でトラブルになった場合、指定住宅紛争処理機関に紛争処理を申請することができるなど、様々なメリットがあります。

一方で、前述の10の分野に関する基準を満たすためには、設計の内容や使う建材などに制限が生じる場合や、これによって建築コストがアップことも考えられるため、総合的に検討する必要があります。

◆住宅性能表示制度の利用方法

全国に100以上ある指定評価機関の中から、建設地の近くの評価機関を選んで申請します。

・新築の場合
評価機関に住宅性能評価の申請を行うには、設計図書などの書類をそろえる必要があります。そのため、申請を行う場合は、設計を依頼している工務店や建築家にあらかじめ相談しておくのが良いでしょう。

・既存住宅の場合
その住宅を「買う人」、「売る人」、「仲介する人」、「居住者」、「所有者」、「管理者」の誰でも申請は可能です。ただし、立ち入り検査等もあるため、当然ながら所有者の同意は必要になります。

住宅性能評価を受けていない中古物件を買う場合、所有者の同意を得て、評価の申請をしておくのもひとつの手段です。

詳しくは「一般社団法人 住宅性能評価・表示協会」ホームページをご覧ください。

(田中)
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