瑕疵担保責任保険

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瑕疵(かし)とは、契約に従って工事がされたにも関わらず、本来あるべき性能や品質が備わっていない状態を言います。

◆法律で義務づけられた瑕疵担保責任

2000年4月に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)によって、住宅施工会社に対して瑕疵担保責任が義務づけられました。

これによって、ハウスメーカーや工務店などの住宅施工会社は、新築住宅を引き渡した時から10年間、雨漏りや基本構造部分に問題が発生した場合に、無償で修復を行わなくてはならなくなりました。

ただし、保証の対象はあくまでも「雨漏りと基本構造部分」です。基本構造部のゆがみなどが原因ではない、壁や天井のクロスの剥がれなどの内装部分や外観部分、設備などはこの法律に基づいて修復を求めることはできません。

 

保証対象となる部分(在来軸組工法の木造住宅の場合)


 

◆瑕疵担保責任を果たすための資力確保

瑕疵担保責任が義務付けられただけでは、施工会社の財務状況によっては義務が果たせない場合もあることから、2009年10月以降に引き渡される住宅には、瑕疵担保責任を履行するための「資力確保」が義務付けられました。

資力確保の手段は、供託と住宅瑕疵担保責任保険の2種類があります。

<供託>

施工会社自らの資力で瑕疵担保責任に対応するもので、供給した戸数に応じた保証金を法務局などの供託所に10年間預けます。

<住宅瑕疵担保責任保険>

国土交通大臣が指定する保険法人(住宅瑕疵担保責任保険法人)に保険料を支払い、保険契約を結ぶ方法です。保証期間中に施工会社が倒産してしまった場合でも、法律で義務付けされた瑕疵担保責任を履行できるように、保険法人が代わりに瑕疵担保責任を引き継ぎます。

この保険を受けるには、保険法人に加入している施工会社に工事を依頼し、個々の建物に対して保険の適用を受けることが必要です。瑕疵担保保険は施工会社を通じて申込みますが、保険料の負担については特段の定めはなく、一般的には施主が負担することが多いようです。

保険法人は建築中の現場をチェックし、合格した建物には保証書を発行しますので、第三者の検査を受けることにもなります。
万一、保険期間中に瑕疵があった場合には、本来は施工会社が負担するべき補修費用の一部を保険法人が負担することになるため、施主は中小の施工会社に対してもある程度の安心感をもって依頼することができます。

なお、保険法人によっては、中古住宅として売却する場合も保証の継続が可能であったり、保証内容、検査内容、保証料などは保険法人により様々です。依頼を検討している施工会社がどのような保険法人に登録をしているのか、保証内容や保険料について十分に説明を受けましょう。

<参考>

・瑕疵担保責任の資力確保の手段には、保険と供託の2種類がある。
・瑕疵担保保険は施工会社を通じて申込み、一般的に保険料は建て主が払う。
・保険内容は、保険法人によって違いがある。
(八谷)
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