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注文住宅の「口コミ」は信用できる?

買い物をしたり、飲食店を探す時に、まずウェブサイトやSNSで口コミを調べる方も多いのではないでしょうか?

ハウスメーカーや工務店、建築家についても、注文住宅に関する口コミサイトやQ&Aサイト、そして個人のブログなどに数多くの口コミがあふれています。

でも、注文住宅には、家電製品や車などの一般的な商品とは違う特徴がありますので、口コミサイトの使い方によってはむしろ間違った方向に判断を導いてしまうことがあります。

そうならないためにも、まず、口コミサイトの特徴をよく理解しておきましょう。

口コミサイトのタイプと特徴

口コミサイトとは、企業やサービス、商品についての評判や噂などを投稿、閲覧できるサイトです。口コミが掲載されているウェブサイトには、大きく分けて2つのタイプがあります。

プラットフォーム型

数多くの口コミが投稿される場(プラットフォーム)を、運営者が不特定多数の人に向けて提供しているサイトです。テーマやカテゴリーごとに投稿を行う形式や、ヤフー知恵袋のような具体的な質問への回答を投稿する形式などがあります。どちらの場合も、運営者は原則として投稿内容には関与せず、プラットフォームの適正な維持に努めます。

口コミサイトの情報をひとつひとつ見ると個人の主観的な評価がほとんどですが、数多くの人から多面的な意見が寄せられるため、まだ商品を買ったり、サービスを使ったりしたことがない人が総合的な評価をするのに役立ちます。

運営者主体型

サイトの運営者自身が、ある商品やサービスに対する評価を掲載しているサイトです。口コミサイトとは本質的に異なりますが、ここでは一般的に口コミが参考にされる例として取り上げます。企業や個人のブログの中で、商品やサービスが紹介される場合もこれに当たります。

サイトの運営者自身が商品やサービスを評価しますので、どうしても運営者の主観的な評価に偏りがちです。そのサイトの情報だけで判断せずに、総合的な判断のための「1つの情報」として留めた方がいいでしょう。

一般的な商品と注文住宅の口コミの違い

注文住宅の口コミを参考にする時には、一般的な商品とは違う注意が必要です。どんなに口コミサイトをつぶさに見ても、参考の仕方を間違えれば、かえって誤った判断をしてしまうことになります。そうならないためにも、一般的な商品と注文住宅の口コミとの違いを理解しましょう。

一般的な商品の場合

ひとつひとつの評価には良い評価も悪い評価もありますが、数多くの人から多面的な意見が寄せられますので、「1つの商品に対する総合的な評価や全体像」を掴むことができます。

一般的な口コミ

例えば、家電製品や自動車の口コミでは、1つの商品に対してAさんやBさんなどの複数の人の多面的な評価を知ることができます。

注文住宅の場合

注文住宅はそれぞれの施主の敷地条件や要望次第で、結果としてできる建物がまったく違うものになります。つまり、この場合のひとつひとつの口コミは、あくまでも自分自身の家に対する評価であり、「1つの商品に対して、ある特定の1人が抱いた評価」に過ぎません。

注文住宅の口コミ_1

さらに、「ひとつひとつの家に対する評価」としてだけでなく、「その家を建てた会社(ハウスメーカー、工務店、建築家)に対する評価」として考えてみましょう。

例えば、敷地条件や予算が厳しいBさんのケースと、敷地条件や予算に余裕があるCさんのケースとでは、同じA社に建築を依頼したとしても、できた建物への評価が大きく違ってしまう可能性があります。

一般的な商品とは違い、注文住宅は「大変個別性が高い」という特徴があるため、他人の評価をそのまま一般論として参考にできない所があります。注文住宅の口コミは、「その人にとっては、そういう評価だった」とは言えても、その評価がそのまま自分にも当てはまる訳ではないことに注意が必要です。

注文住宅の口コミを参考にする時の4つのポイント

参考の仕方には注意を要しますが、注文住宅を建てる人にとって経験者の評価が有益であることに変わりはありません。以下のポイントに注意して、口コミを参考にしてください。

複数の情報をもとに総合的な評価をする

1軒1軒の家に対する評価や、個別のトラブル事例に過剰反応し過ぎず、複数の人の多面的な評価をもとに、その会社(ハウスメーカー、工務店、建築家等)の全体像を浮かび上がらせることが重要です。

注文住宅の口コミ_2

「どこまで行っても個別の事例に過ぎない」ことを認識する

注文住宅の場合は、ひとりひとりの施主のオーダーによって建てられるため、結果としてできる建物はそれぞれ異なるのが前提です。自分とまったく同じ条件でもない限り、ひとつひとつの口コミに過剰反応し過ぎない方が得策です。

批判的な情報が目につきやすいことに注意する

見る側にとっては、良い情報よりも悪い情報の方が目につきやすく、投稿する側にとっても、良い情報よりも悪い情報の方が投稿する動機が強く働きやすい一面があります。この点を折り込んで参考にすることが重要です。

信憑性が低い情報が含まれていることを考慮する

ひとりの人が何度も複数の投稿をしていたり、まったく関係ない人からの興味本位や噂レベルの投稿も少なくありません。こうした情報がその会社本来の全体像を歪めてしまう恐れがありますので、平易な目で情報を取捨選択することが必要です。